住まいに関するお金の疑問や不安について、ファイナンシャルプランナーの西澤京子氏・税理士法人スマートシンク代表の菊地則夫氏監修の書籍『住宅ローン&マイホームの税金がスラスラわかる本2021』(株式会社エクスナレッジ)より一部を抜粋、編集して紹介します。

「住宅ローン」借りる金額の決め方は?

Q 借りられる金額ではなく、返せる金額を基準にして、住宅ローンの借入額を決めるとしたら、その「返せる金額」は、どうやって決めたらいいのでしょう?

 

西澤さん まず、家計の中から住宅ローン返済にまわせる「金額」を算出します。

 

星子さん 今払っている家賃と同じではだめですか?

 

西澤さん 家を持つと、さまざまなランニングコストがかかりますから、家賃と同額のローン返済では負担が増えます。固定資産税・都市計画税の他、マンションなら管理費、修繕積立金、駐車場代などをマイナスして、残った金額が住宅ローン返済額になるように資金計画を立てるといいでしょう。

 

星子さん 今、住宅取得のために毎月している貯金の額を、返済額にプラスしてもいいですか?

 

西澤さん お子さんの教育費など、これから先に必要になるお金が貯金できているならいいのですが、そうでなければ、今住宅のためにしている貯金は教育費や将来のリフォーム費用、老後資金にまわすと安心です。

 

【ここがポイント!】

 

Point 01 住宅ローンは借りられる金額ではなく、返せる金額をもとに借入額を決めよう。

 

Point 02 今の家賃と同額なら安心というわけではない。住宅取得後にかかるコストも含めて考えること。

 

Point 03 教育費や老後の生活費など、将来必要な資金の貯蓄についても考えて資金計画を立てよう。

 

借入額は返せる金額をもとに決めよう[図表2]
借入額は返せる金額をもとに決めよう[図表2]

 

【注目キーワード】実家や社宅暮らしの場合

現在の住まいが実家や社宅で、住居費がかかっていない、または極端に少ない人は、毎月返済していける金額をイメージしにくいだろう。その場合、毎月、家賃を払った気分で一定額を貯金し、残った金額で生活をして家計のゆとり具合を実感してみるといい。

 

 

西澤 京子

1級ファイナンシャル・プランニング技能士

菊地 則夫

税理士法人スマートシンク代表

 

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住宅ローン&マイホームの税金がスラスラわかる本2021

住宅ローン&マイホームの税金がスラスラわかる本2021

西澤 京子 菊地 則夫

エクスナレッジ

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