安定しない職業となった…「若手医師」は何を準備すべきか?

社会的地位が高く、また収入面でも一般サラリーマンの数倍稼ぐことができる「医師」という職業。しかし、そんな医師のポジションにも「暗雲」が立ち込めています。取得した医師免許は一生涯有効ですが、現在の高収入が退職まで続くという確証はありません。加えて社会情勢や職場環境の変化から、収入増や出世のチャンスがどんどん減ってきていることも事実です。そんな状況下において、医師はいかにして現在の地位や収入、ひいては生活レベルを守っていけばよいのでしょうか。

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かつての「出世・昇給コース」は崩壊

大学病院に勤務する医師にとって、講師から助教授(准教授)、そして教授へと上り詰めるのが典型的な「出世コース」と考えられてきましたが、その構図も今や崩壊しつつあります。少子化による大学経営悪化の煽りを受け、たとえ教授になったとしても以前ほどの収入増は望めず、製薬会社からの講演・原稿執筆依頼などといった副次的収入も縮小傾向にあるため、そのキャリア・メリットは急速に衰退しているのです。

 

医師のキャリア形成は、出身大学の医局で研修を受け、関連病院への派遣を経て管理職となった後、そのまま医局で出世をねらうか、関連病院の常勤医になるか、または独立開業かといった将来像を描くのが一般的でした。

 

しかし、2004年に新しい医師臨床研修制度が導入されてから、この既定路線はガラリと変わったのです。新制度では、医学部卒業時点で将来のキャリアが選択でき、大学病院以外でも初期研修が受けられ、後期研修後の勤務先も自身で決められるようになりました。

 

つまり、医師も一般サラリーマンのように勤務先を選択でき、さらには正社員か契約社員かアルバイトかといった雇用形態までも自由に選べるようになったのです。これにより、研修医の医局離れが一気に加速したといえます。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

1982年、政府は将来的な医師数の過剰を予測して「医師数抑制政策」を打ち出しました。約30年間も継続されたこの政策のおかげで、今や医師は大幅に不足し、コロナ禍も相まって医療現場はひっ迫を極めています。

 

医師の「年功序列ピラミッド」は下段(若手)が小さく上段(中堅・管理職)が大きく膨れ上がった歪(いびつ)な形となり、その弊害として「部下を持たない管理職」が増加傾向にあります。そして、ピラミッドの中段にいる30~40歳代医師が管理職となる年齢に達してもポストに空きが出ることはほとんどなく、教授の椅子どころか、出世のチャンスさえも絶たれてしまっている状況なのです。

 

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勤務医時代からコツコツ開業資金を作るのが賢明

前述の通り、医学部教授への出世という目標が減退し、若手医師の医局離れも年々加速するなど、現役勤務医の待遇は悪化の一途を辿っています。このままでは収入増はおろか、これまでの高収入を維持することさえ難しくなりそうです。こうした転換期において、医師はどのように将来の安定を確保すればよいのでしょうか?

 

たとえば新たな環境を求めて「転職」をしても、ポストやリストラの問題は解決できず、よほど良い条件に恵まれない限り現状より待遇が悪くなってしまいます。「フリーランス医師」に転向したとしても、腕一本の世界であり、高い専門性が求められるため凄腕のライバルが多く、安定にはほど遠い待遇といえます。

 

最終的には、多くの医師が将来像として想定している「開業」を選ぶしかありませんが、そこにも問題があります。それは、開業のための莫大な資金をどこから捻出するかです。高収入の医師であっても、開業のための資金調達にはそれなりの期間が必要になります。まずは勤務医を続けながら確固たる基盤づくりをはじめることが賢明です。

貯蓄か資産運用か?同じ「開業資金形成」でも雲泥の差

医師の将来的な安定は、確実な資産形成ができるかどうかにかかっているといっても過言ではありません。勤務医である今、ただ坦々と貯蓄し続けるのと、何かしらのアクション(資産形成)を起こすのとでは大きな差が出てくることは間違いありません。将来のリスクに備えることとは、転職することや、フリーランス医師になることではありません。開業に向けた確実な資産を積み上げていくことなのです。

 

そこでおすすめしたいのが、不動産運用による資産形成です。不動産投資は医師にとって非常に相性が良いものです。たとえば物件購入資金については、医師ならではの高い属性評価のもと、複数の金融機関から好条件の融資オファーを受けることができます。家賃の集金や建物修理といった物件管理は、不動産会社に委託してしまえば医師業務に支障をきたすことはありません。不動産投資は、医師が「手放し」で行える資産運用法なのです。

 

<まとめ>

●以前は大学病院で教授を目指すのが医師の定番出世コースでしたが、今やその魅力は薄れてはじめています。

 

●新医師臨床研修制度導入によって早期のキャリア決定が可能になり、勤務先選択の自由度が増したことから、若手医師の医局離れが急速に進行しています。

 

●約30年間続いた医師数抑制政策の弊害で医師の年功序列ピラミッドが歪になり、部下を持たない管理職が増え、40歳代医師の昇格・出世への道も険しくなっています。

 

●転職やフリーランス医師への転向を考えても将来安定の光は見えず、独立開業を目指すにも、そのための資金調達が大きな課題となります。

 

●開業のための資金調達を考えるならば、勤務医である今のうちから資産運用をはじめることが得策です。なかでも、医師という職業と非常に相性が良い不動産投資がおすすめです。

 

 

大山 一也

 

 

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年収1500万円前後だが…勤務医が「資産10億円」になれるワケ

株式会社トライブホールディングス 代表取締役社長

1979年生まれ。東京の不動産投資会社にて、土地売買からアパート、マンション、ビル建設までを幅広く手掛ける。自らが考える不動産価値と収益を最大化する不動産物件を実現するため、2010年に㈱トライブを共同で設立。翌2011年、同社代表取締役就任。これからの高齢化社会では、不動産と医療は密接に連携すべきという持論の下、高収益と高付加価値を同時に実現する独自の不動産物件を多数手掛ける。自ら沖縄の医療法人にも助力し、倒産しかけた医療施設の再建に乗り出し、再生させた。また、新たな医療法人の立ち上げにも参画し、地域医療の活性化に努めている。著書に『なぜ医者は不動産投資に向いているのか?』『資産10億円を実現する 医師のための収益物件活用術』(いずれも幻冬舎)がある。

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