50代はご自身の体調や周囲の環境の変化により、「実る人」「枯れる人」の分かれ目となる時期です。「実る人」は、いつも挑戦しています。そのパワーの源となる考え方とは? 長年人間教育に携わり、稀代のリーダーたちと交わってきた筆者がポイントを解説します。※本連載は松尾一也著『50代から実る人、枯れる人』(海竜社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

自分だけいい思いをしようとせず、あえて損を選ぶ

【50代から枯れる人=自分の得だけを考える

 

ずっと損得計算をして生きてきました。子供の頃、姉と分けるお菓子の量に始まり、長じては常に仕事の売上利益の計算、飲み会の割り勘の額に至るまで。

 

時々、自分がウンザリすることがあります(笑)。

 

世界情勢を見ていてもすべて損得勘定でトラブルが続発しているように感じます。もうそろそろ損得を超えてみると楽になります。

 

50歳を超えたらあまり損得計算をしないことをオススメします。逆にどちらかというとあえて損と思うことを選べる人間に魅力を感じます。

 

電車の乗り降りでも「お先にどうぞ」

 

利益の分配をするときでも「多くお取りください」

 

人の失敗も「私の責任です」

 

「損」を選べる人は心に余裕を持てるようになります。

 

自分の損得を超えて、社会のために、次世代のためにという視座に立てた人が、その後めきめきと実りだす様を見てきました。

 

例えば、自分の健康のために毎日ウォーキングをする人は周りから「熱心な人だね」と言われます。ところが毎日、ウォーキングをしながら、街のゴミを拾い歩くことを習慣としたら、「あの人は立派なお方だ!」と讃たたえられるものです。自分の車をキレイに洗車することが趣味の人が、会社の車全部をピカピカに磨くことを習慣としたら「あの人は有難い!」と言われます。

 

とにかく老後不安を抱える人は損得計算シンドロームに陥っている可能性が高いものです。

 

自分だけ勝ち残ろう、自分だけいい思いをしようと考えているうちは、実が結ばず、キレイな花も咲かないものなのです。

自分のブラックなところと他人を許す大きな器

【50代から枯れる人=自分を許せない

 

今までの人生、ウソをついたり、人を傷つけたり、ズルいことをした経験のある人がほとんどだと思います。

 

そんな自分を許せない気分になることはありませんか。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

特に真面目で誠実な人の方が、自分のブラックなところがつらくのしかかっています。なかなか清濁(せいだく)あわせ呑むという具合にはなれません。

 

でも考えようによってはその時、その時、精一杯に生きた証でもあるのです。

 

無論、ウソをついたり、人を傷つけたり、ズルいことをしないに越したことはありませんが、どうしようもなくなってしまった結果でもあります。

 

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