日本はゴールデンウイーク(GW)を迎えます。日本ではGW前の27日に日銀が金融政策決定会合を開催し、政治関連でも25日に衆参補欠並びに再選挙が実施されたためイベントは少ないと見られます。一方、海外では複数のイベントが予定されていますので、簡単に注目点を述べます。※本連載は、ピクテ投信投資顧問株式会社が提供するマーケット情報・ヘッドラインを転載したものです。

調査官は重加算税をかけたがる
税務調査を録音することはできるか?
4/17(水)>>>WEBセミナー

当面の重要イベント:米国ではFOMCやバイデン大統領の施政方針演説が注目される

米連邦準備制度理事会(FRB)は2021年4月27~28日の日程で米連邦公開市場委員会(FOMC)を開催しています(図表参照)。

 

※日程は現地時間、公表時期などで表示、例えばFOMCの公表は日本時間では4月29日早朝の予定 出所:各種報道等を参考にピクテ投信投資顧問作成
[図表]注目が必要なゴールデンウイーク前後の主なイベント ※日程は現地時間、公表時期などで表示、例えばFOMCの公表は日本時間では4月29日早朝の予定
出所:各種報道等を参考にピクテ投信投資顧問作成

 

前回の3月FOMCの議事要旨では大半のFOMC参加者が総じてインフレ率上昇リスクは一時的との認識を示し、また資産購入による大規模な金融緩和(QE)が経済を支えているとの認識が示されました。

 

なお、同じ28日(日本時間では29日、図表参照)にはバイデン米大統領が上下両院合同会議で経済や外交など幅広い分野について政権の方針を示す施政方針演説を行う事も予定されています。

どこに注目すべきか:FOMC、米家族計画、スコットランド、ブラジル

日本はゴールデンウイーク(GW)を迎えます。日本ではGW前の27日に日銀が金融政策決定会合を開催し、政治関連でも25日に衆参補欠並びに再選挙が実施されたためイベントは少ないと見られます。一方、海外では複数のイベントが予定されていますので、簡単に注目点を述べます。

 

まずGW前半は米国関連のイベントが目白押しです。最初に4月のFOMCでは金融政策の据置が予想されますが、注目はQE縮小(テーパリング)の「準備」が示唆されるかです。テーパリングの開始時期そのものは市場では年末、もしくは来年前半の予想が多いようです。しかしFRBのパウエル議長は十分に時間(半年程度)をかけて市場と対話する姿勢です。もっとも、4月のFOMCでは参加者の経済見通しなどはなく、それが公表される6月のFOMCが議論の開始時期との見方が多いように思われます。

 

次に、バイデン大統領の施政方針演説では追加の経済対策と、その財源が注目されます。バイデン大統領は3月末に2兆ドル超規模のインフラや環境、研究開発に投資する「米国雇用計画」を公表していますが、今度の演説では「米国家族計画」が追加される見込みです。財源について増税案などが示される見込みです。

 

最も重要なのはこれらの計画が法案として審議され、どのような形で成立するかです。その山場は夏頃になると思われますが、今回の演説直後の反応として、共和党と、増税などに反対するかもしれない一部民主党議員の動向が注目されます。

 

次に、欧州では4月末に欧州連合(EU)加盟国に復興・強靭(きょうじん)化計画の提出が求められています。EU復興基金の配分の土台となるもので提出の遅れが懸念されています。ただ、大所帯の欧州で期限が柔軟なのはよくあることです。ある程度の遅れであれば想定の範囲内と思われます。

 

GW明けの、スコットランドの議会選挙にも注意が必要です。6日のスコットランド議会選挙では公約として23年末までに英国からの独立を問う二度目の住民投票の実施を掲げている国民党が単独で過半数を獲得できるかが注目されています。前回(2014年)の住民投票で独立は否決されましたが、英国がEUを離脱した中、スコットランドには大陸(EU)との関係回復を期待する声も根強く残っているようです。

 

世論調査は概ね五分五分ですが、国民党有利との調査も見られます。もっとも、仮に国民党が過半数の議席を獲得しても、翌日住民投票が行われるわけではなく、英国政府と住民投票を巡る交渉は(国民党に有利な条件で)進められることが想定されます。

 

新興国ではブラジルで金融政策決定会合が開催されます。インフレ率上昇への対応で、ブラジル中銀は前回程度の利上げを「予告」しており、市場も0.75%の利上げを見込んでいます。ブラジル以外にも新興国の一部ではインフレ率が上昇傾向です。通貨安を抑制する意味でも的確な対応が求められます。

 

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『ゴールデンウイーク期間の主なイベント』を参照)。

 

(2021年4月28日)

 

梅澤 利文

ピクテ投信投資顧問株式会社

運用・商品本部投資戦略部 ストラテジスト

 

\PR/ 年間延べ7000人以上が視聴!
カメハメハ倶楽部
「資産運用」セミナー

 

カメハメハ倶楽部セミナー・イベント

【3/27開催】遺言はどう書く?どう読む?
弁護士が解説する「遺言」セミナー<実務編>

 

【3/27開催】いま「日本の不動産」が世界から注目される理由
~海外投資家は何に価値を見出すのか

 

【3/27開催】「マイクロ法人」超活用術
~法人だからできる節税とは~

 

【3/28開催】「相続手続き」完全マスター講座
~相続人調査、財産調査、遺産分割協議~

 

【3/30開催】次世代のオルタナティブ投資
「プライベートクレジット投資」とは

【ご注意】
●当レポートはピクテ投信投資顧問株式会社が作成したものであり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。
●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。当レポートに基づいて取られた投資行動の結果については、ピクテ投信投資顧問株式会社、幻冬舎グループは責任を負いません。
●当レポートに記載された過去の実績は、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。
●当レポートは信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。
●当レポート中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。
●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。
●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の対象ではありません。
●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資家保護基金の対象とはなりません。
●当レポートに掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
TOPへ