M&A(会社の合併及び買収)アドバイザリーサービスだけでなく、M&A後の統合作業や組織再編、事業再生などのサービスを提供する株式会社すばる代表取締役の牧田彰俊氏が、テスラ社のイーロン・マスク氏を例に、起業と会社の売却を繰り返す「連続起業家」について解説します。

日本でのM&Aのイメージは「乗っ取り屋」?

一方、第2次大戦後の高度経済成長期からおおむね2000年頃までの長期間にわたって、日本ではM&Aの件数は少数でした。これにはさまざまな理由が考えられると思いますが、旧財閥グループにおける金融機関を中心としたコングロマリット、いわゆる「系列」が形成されていたことや、日本的雇用形態などの企業文化が形成されていたことも理由の一つでしょう。

 

会社を「家」になぞらえてとらえるような、日本の企業文化においては、会社の売買は、あたかも家族を売買するような後ろめたさが伴うものだと思われていました。そのため、経営がどうにも立ち行かなくなった企業が泣く泣く身売りする、あるいは、外資などの「乗っ取り屋」が強引に経営権を掌握しようとするというのが、日本で長い間もたれていたM&Aのイメージでした。

 

そのため、そもそもM&Aイグジットを目標として、他社に買ってもらうために起業をするといった発想をもつ人も非常に少数派であり、ひいてはM&Aイグジットを前提とした連続起業家という存在も決して社会のメジャーではあり得なかったのです。

 

 

牧田 彰俊

株式会社すばる

代表取締役

 

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シリアルアントレプレナー 連続起業家

シリアルアントレプレナー 連続起業家

牧田 彰俊

幻冬舎MC

日本でも脚光を浴びつつある『連続起業家』という生き方。 150件を超えるM&Aのサポートをした著者が、連続起業家になるための失敗しない起業・会社売却の成功サイクルを解説する! 最近広く知られるようになってきた「連続…

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