(写真はイメージです/PIXTA)

M&AアドバイザリーサービスやM&A後の統合作業や組織再編、事業再生などのサービスを提供する株式会社すばる代表取締役の牧田彰俊氏が、会社の強みについて解説していきます。

自社の強みやポジションを知らない経営者が多いが…

経営者なら自社のビジネスについて100%理解していて当たり前だと思われるかもしれません。しかし、実際は意外とそうでもないというのが、私がこれまでに多くの経営者の方と接してきた中での正直な感想です。

 

(写真はイメージです/PIXTA)
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自社の事業の強みや弱みがどこにあり、市場の中でどんなポジションに位置していて、どこから利益を得て(マネタイズして)いるのか、そういったことをすらすらと話せる経営者のほうが、むしろ少数派かもしれません。

 

それでもきちんと売上を上げて利益が残せているのであれば、平時であれば問題がないともいえます。しかし、外部環境に変化があったり、経営内部になんらかの大きな変化が必要だったりするとき、自社のビジネスの本質を理解していないと経営危機に陥りやすくなります。M&Aイグジットは、その大きな変化の一つに他なりません。

※自己資金と労力を投じて会社を起ち上げた起業家が、M&Aでその会社(株式、または事業)を売却すること。

 

特に重要なのが自社の価値の源泉、つまり、自社において価値を生んで、利益を生む強みはなんなのかという点です。

 

例えば、仲卸は、単に昔からの慣習でその位置で仕事をしているということがよくあります。もちろん、仲卸は商品の保管や物流、あるいは情報提供や金融といった役割も担うのですが、現代では、そういった各機能は別に仲卸が扱わなくてもそれぞれの専門業者が代替することが可能になっています。

 

すると、仲卸の価値の源泉は、極論すれば「慣習」ということになりかねません。もし仕入先や販売先がそのことを認識して、よく考えたら仲卸は必要ないからサプライチェーンの慣習を変えようとなったら、たちまち仲卸業者は苦境に陥るでしょう。

 

ここで、仲卸が自分たちのビジネスについて、価値の源泉が「慣習」だと気づいたのなら、ビジネスモデルを変えることで、価値の源泉を変化させることも可能になります。

 

また、M&Aの視点でいうなら、価値の源泉が「これ」だと明確化できるようにしておくことは、売れる会社のポイントになります。

 

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シリアルアントレプレナー 連続起業家

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牧田 彰俊

幻冬舎MC

日本でも脚光を浴びつつある『連続起業家』という生き方。 150件を超えるM&Aのサポートをした著者が、連続起業家になるための失敗しない起業・会社売却の成功サイクルを解説する! 最近広く知られるようになってきた「連続…

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