購入する可能性の高さでお客さまを格付け
◆ヒアリングシートに記入した年収が優先順位の決め手となる
不動産の購入に際して付き合うことになるのが不動産業者です。不動産業者の営業マンと言えば、あなたの希望にぴったりの物件を探して、親身になって行動してくれる!などと思っている人はあまりいないかもしれません。
現実には、親身になってくれる営業マンもいるかもしれませんが、一般の方が不動産業者の営業マンに持っているイメージは、「買わせようとする人」なのではないでしょうか。
実際の不動産業者の営業マンたちはお客さまをどう見ているか、その一端をお教えしましょう。
皆さんが、不動産業者の店舗に行ったり、営業マンに会ったりすると、まず予算や物件の条件などを営業マンに聞かれます。
そして、営業マンはヒアリングシートにあなたの希望と、あなた自身について記載していきます。そこには、購入を希望するエリアや、希望物件は一戸建てなのかマンションなのか、現在の賃料、いつごろ購入を検討しているのか、勤務先、夫婦の年収および貯蓄額などを記載します。
この時、営業マンは勤務先、貯蓄額、年収でお客さまの優先順位を決めています。有望なお客さま、普通のお客さま、後回しのお客さまといった具合です。これには、営業マンのノルマ(目標)が密接に関係しています。
不動産の営業職は、かなりの割合で歩合制になっています。要するに月でいくら売り上げなければならない、または月に数棟は契約を取らなければならないというノルマが課された、とてもシビアなものです。
ノルマが未達成に終わると、給与面でかなりの収入減になってしまうので、休日を返上してでも契約を取るように頑張ったりします。契約が取れるかどうかは、営業マンにとっては死活問題なのです。
もしも、2〜3か月ノルマが達成できないと、上司から怒号や罵倒などを浴びせられることになる会社もあり、出世にも影響してきます。
このような状況下に置かれているので、お客さまの年収や貯蓄額を見て、次のように優先順位を付けることになるのです。
有望なお客さま―――必ず自分で契約を取りたいので優先的に行動しよう。
普通のお客さま―――もしかしたら買ってくれるかもしれない。たまには連絡を取って、少しずつ買う気にしてやろう。
後回しのお客さま――そもそもマイホーム購入が難しいので後回し。
不動産業者によっては、未公開物件(一般にホームページなどで掲載されない物件)の情報を提供するなどと言って会員カードに記入させることもあります。物件選びのために情報を得ることは欠かせませんが、情報と交換に皆さんもランク付けされていることを認識して下さい。
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