定期借地権マンションと所有権マンションの差
〜定期借地権のマンションは、安いけれど売却しにくい〜
敷地の所有形態によって、マンションには大きく分けて2種類あるのをご存知でしょうか。1つは定期借地権マンション、もう1つは所有権マンションです。
定期借地権というのは、50年以上の一定の期間(借地期間と言います)、土地を借りる権利のことです。その間ずっと土地の賃料を払わなければなりませんし、借地期間が満了するまでに、マンションを取り壊し、更地にして返さなければなりません。
資産として残す目的で購入を検討している方にとっては、買わない方が賢明な物件と言えるでしょう。では、定期借地権のマンションに、メリットがあるのでしょうか。
定期借地権のマンションのメリットは、やはりなんといっても値段です。同じ立地の所有権のマンションと比較すると、50〜70%ほどの金額で購入できることが多いようです。
ローン返済に苦しみたくない、予算はあまりないけれど立地のよいマンションに住みたい、自分の代で処分しても構わないということであれば、安い値段で人気のエリアや、アクセスのよい場所にあるマンションに住めるというメリットがあります。
ただし、定期借地権のマンションにはデメリットもあります。それは、転売しづらいという点です。例えば、借地期間が50年の定期借地権マンションを新築時に購入し、30年経過してから売却したいと思っても、残存期間20年のマンションを買いたいと考える人は少ないのではないでしょうか。
また、借地期間が満了する時には、マンションを解体しなければなりません。当然、解体費もかかります。定期借地権と所有権、どちらを選ぶかは購入する方のライフスタイルによると思いますが、値段だけで判断せず、じっくり検討しましょう。
マンションの規模、施設やサービスをどうとらえるか
〜自分にとって不要な共用施設でも管理費用はかかる〜
マンションの総戸数としてはどのぐらいの規模がいいのでしょうか。ここではイメージとして、小規模マンション(100戸未満)、中規模マンション(100戸から200戸)、大規模マンション(200戸超)とに分けて考えてみましょう。
【小規模マンション・中規模マンション】
小規模・中規模のマンションは、大規模マンションと比較すると区分所有者の数が少なく、管理組合の運営がスムーズという傾向があります。また、物件にもよりますが、豪華な共用設備が少ないので、維持費・管理費も一般的には安くなります。
大規模マンションよりも立地がよい物件が多いのも特徴です。デメリットとしては、共用設備が少ないこと。また、管理員の勤務形態が常駐ではなく、巡回などのケースも多く、管理組合の負担が大きくなることも考えられます。
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