マンション「急増」…売るに売れない未来が来る?
〜マンションは立地がすべて〜
・一生住むつもりで購入しても、一応は売る時のことを考えておく
マンションを買ったのはいいけれど、転勤などで引っ越さなければならなくなって、売却を検討するケースがあります。
売りに出してみたものの、なかなか買い手が見つからない、買った値段よりかなり安い金額を提示されたというのは、よく耳にする話です。ここではどういうマンションが将来売却が難しくなるのかを説明することにしましょう。
令和3年6月7日に国土交通省が発表した『マンションに関する統計・データ』[図表1]からも分かるように、マンションのストック数は年々増加しています。マンションのストック数とは、中古の既存建物と完成在庫数のことです。
平成元年は約200万戸ですが、令和2年では675万戸を超えるストック数になっています。驚異的なペースで増加していることが分かるのではないでしょうか。新築のマンションは現在も建設されていますし、今後の人口減少を考えるとストック数は増加の一途をたどると考えられます。
不動産の値段は、取引上の需要と供給によって決まります。売主が何千万円、何億円の価値がある物件だと思っていても、買主が現れなければ手に入るお金は0円です。固定資産税の評価額や路線価ではそれなりの価格が記載されていても、買い手が現れなければ売れないのが現実です。
逆に、人気エリアでは売り出される物件の数自体が少ないので、売り出すと、相場より高い値段で取引されることも多々あります。
マンションは立地がすべてだと考えていいと思います。マンションは、一戸建てと比べて、便利、安全という点を意識して購入する方が多いのです。
最近のマンションは構造上安全であり、セキュリティもしっかりしていますが、では便利という点ではどうでしょうか。経年劣化した時の売却を想定すると、買い手が現れて売却できるかどうか、売却価格がいくらになるかは、立地がよいかどうかにかかっていると思います。
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