財務や資金繰りから、営業や販売の方法まで多岐に
経営参謀としての関与体制
私の経営参謀としての関与をより具体的な話をしますと、基本的に月1回の打ち合わせを弊社事務所で行い、必要に応じて現場で状況を確認したり、取締役会に参加したり、電話やメールでも相談に応じたりしています。
相談内容は、財務や資金繰りの問題から、営業や販売の方法、商品の改良、新商品の開発、新規事業の立ち上げ、人材育成、人事制度の設計、組織作り、業務提携など、多岐にわたります。また、自分が扱えない分野に関しては信頼できる専門家や業者と提携しており、そういった方をご紹介して高い成果を出していただいています。そのため、経営課題に関しては一通り対応できる体制を整えています。
お客様からご相談を受けた内容と、自分が会社の成長のために必要だと感じたことを課題として設定し、課題の解決策を次回の打ち合わせまでにやってきていただき、進捗状況を毎月確認します。
このほか、事業計画書の作成や会計システムの導入支援、社内の経理体制の構築支援、M&Aの対応など、作業量の多い業務が発生する場合は、別途料金をいただくようにしています。また、定期的に決算書を見て財務状況も確認するので、結果的に顧問税理士の依頼をされるケースもあります。
心と感情の性質に基づいた助言をする
経営者が常に抱える課題として、人と組織の課題、売上の課題を挙げましたが、人と組織の課題では従業員や部下という「人」を対象とし、売上の課題ではお客様という「人」を対象とします。いずれも「人」を扱う課題となりますが、この課題の解決を図るためには、人の行動を変える必要があり、人の行動を変えるためには、その行動を司っている心や感情を動かす必要があります。この点を踏まえない戦略は机上の空論になりかねません。
たとえば、事業計画を立てたとしても、その計画を達成するために従業員やお客様の動きを変えていくためには、いかに現場の従業員のモチベーションを上げるか、いかにお客様の心をつかむかという点についてまで具体的な取り組みを考えなければ、計画はただの数字の羅列に終わり、実効性が伴いません。その具体的な取り組みが人の心や感情の性質に基づいたものであり、従業員やお客様の行動を変えるものであれば、事業計画を達成できる可能性は大きく上がります。
こういった経験から、私は経営を改善するために必要な心や感情の性質を経営心理学として体系化し、これに基づいて経営の助言を行っています。従業員や部下、お客様といった「人」を動かすことが経営であり、人の行動を司っているのは心や感情であるため、心や感情の性質を踏まえた経営への助言によって、コンサルティングの効果は大きく高まりました。
藤田耕司
一般社団法人日本経営心理士協会代表理事
FSGマネジメント株式会社代表取締役
FSG税理士事務所代表
公認会計士、税理士、心理カウンセラー
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