単語を覚えなくてもいいという講師は「ダメ講師」
また、ダメな講師は平気で大胆なことを言います。しかも、それがいつも楽な方法なのです。たとえば「単語は覚えなくていい」とか、「この問題はやらなくていい」。それでどうするのかと思ったら、「僕の授業さえ受けていれば大丈夫」。これはもう、思いっきり怪しい以外の何ものでもありません。受験にテクニックはありますが、楽に済む方法などは絶対にありません。
英単語だってちゃんと何千個も覚える。そうやってコツコツとしっかりやった人にこそ、勝利の女神は微笑むものです。そのことの大切さをきちんと伝えてくれる人のほうが信用できるはずです。
それこそ「師」を探してほしいと思います。自分はまさにこの先生なら師事してもいいと思える人間です。自然とパワーを感じる。感銘を受ける。何となく「ついていってもいいかな」と思う相手です。そうした師を選ぶためには、授業だって、服を試着するように、体験してみなくてはダメでしょう。
究極の選択は、予備校を選ぶのではなく、そうした「師」を選ぶのです。子供自身が選ぶのがいちばんですが、まだ先生を見分ける力がなければ、親子一緒に選ぶべきです。少なくとも大人である親が見て、聞いて、「すごいな」と感じる先生を探すべきでしょう。それこそ必死になって探してほしい。親の真剣さは必ず子供に伝わる時が来るからです。
さらに言えば、教科ごとに予備校を変えるという裏ワザもあります。私のところではそれは可能です。実際に、他の予備校に通っている生徒がいます。それは咎めません。他校は、嫌がるのが普通だと思います。しかし、そのほうがいいと思ったのであれば、それは頼んでみるべきです。それを許す予備校であれば、いろいろと信頼できそうだと分かります。
長澤 潔志
医学部専門予備校・TMPS医学館代表取締役
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