偏差値40でも1年で合格できるための条件
偏差値40の子でも、1年で合格した例がないわけではありません。ある一例を紹介すると、次のような状況でした。
・もともと高校に入学するまでは成績がかなり良かった
・ところが高校時代に部活に力を入れ過ぎてしまった
・人付き合いが良く、何でも楽しそうにやっていた
つまり、下地はできているが、高校時代に部活や人付き合いが楽しくなってしまい、勉強がおろそかになっていったというケースです。引きこもりの逆で、たくさんの友達がいて、家にもやって来る、そうした明るい性格だというところがポイントです。
こうした場合には、可能性は十分にあります。勉強を怠けていただけなので、やる気を取り戻せば大丈夫というわけです。しかし、こうした例は稀で、偏差値40の大半の子供は、中学校レベルの勉強ができていませんし、勉強する習慣もできていません。
そうなると、これまでにも見てきたように、勉強以前で生活習慣や性格から改善していかないとダメなわけです。そこが何とかならないことには、成績も良くはなりません。
こうしたメカニズムを分からない親は依然として多いものです。よく学校の先生の言う、「もともとできるのに、やる気になりさえすれば……」という常套句がありますが、これがまさしく学ぶ姿勢ができていないことを示しているわけです。
そこを理解せずに、「予備校に入れてお金を払ったのだから、当然、成績は右肩上がりに良くなるはずだ」という一方的な考えは捨ててください。1年で合格圏内に入れるかどうかには、通っている高校のランクもまた関わってきます。
いわゆるトップクラスの進学校、また2番手クラスの進学校以外の学校の場合は、学校の成績が5段階として、平均で4以上であることが絶対条件です。そこにいる子供たちで、学ぶ姿勢ができていて、本人の努力が見込めるのであれば、叩き上げることで、1年で合格する確率は上がります。
もっとも、それでも2割から3割でしょう。平均が4に届かなければ、さらに確率は低くなります。学ぶ姿勢ができていなければ、それも響きます。姿勢づくりから始めなくてはならないので、時間は当然かかります。
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