プロの講師は2回目までで必ず理解させる
「二回聞いて、それでも理解できなかったら、その先生には習うな」というものです。私はどこの予備校に呼ばれても、必ず生徒たちにこう言います。「先生に一度聞いて分からなかったら、もう一度同じ質問をしてみてごらん。それでも分からなければ、その先生はやめたほうがいい。その場合は、君ではなく、先生が分かっていないからだ」と。
ほとんどの予備校が眉をしかめます。冗談じゃない。先生は生徒のために働いているので、予備校のために働いているのではないのです。少なくとも私はそう考えます。
分かっている先生は、一度目の答えで理解が得られなければ、そこで答え方を変えてくるはずです。分かっていない先生は、そうしたくてもできません。その違いが大きいのです。
自分が何かを、誰かに教えることを考えれば分かりやすいでしょう。自分だけならば、あることをあやふやにでも、分かった気になることができます。はっきりとは理由が分からなくても、なんとなく分かるということはあります。
しかし、誰かにそれを説明するとなると、自分がしっかりと理解していないと、うまくは説明できないのです。それと同じです。講師や教師だからといって、専門家であるはずという以外、何も特別な存在ではないのです。
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