現場職員と事務系職員への対応はどう変えたらいい?
新型コロナ危機の対応だが、生産現場だけではなく、事技系でも対策会議を開いて、次のことを決めて、実行している。そこで、簡単にまとめておく。これまた、事務系職場の人数が多い会社では参考になる。
〈会社全体の対策〉
①手洗い、咳エチケットの徹底。出勤前と帰宅後の検温記録を取ること。発熱したら上司にすぐに報告する(37.5度以上もしくは平熱よりも1度高い場合)。
②行動履歴の記録と管理の徹底。新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」の積極的な活用を推奨する。
③各施設に入場する前に、設置された消毒液で手指消毒を行う。
④食堂などの共用施設における対面着席を廃止する。席数を削減し、誰がどこに座ったか、着席場所を記録する。
⑤拠点間を運行する社内バスの席数を半減する。車内では飛沫感染防止のため飲食は禁止で、会話も控える。換気を実施し、車両の消毒も欠かさない。
⑥全従業員と家族に対してマスクを配布する。ひとり当たり、1日に1枚の計算となっている。
〈事技系職場〉
①一定の目標値を定めて、在宅勤務、勤務場所の変更をする。
②各席における飛沫防止パネルの設置。
③時差出勤、部分的な在宅勤務を行う。たとえば、広報部などは役職者も含めて半数は在宅勤務だった。在宅勤務については7章で詳しく述べるけれど、東京本社は本書を執筆している今も閑散としている状態だ。
〈出張、赴任、親睦会、食事会について〉
①国内出張についてはリモートで打ち合わせが可能であれば出張しない。出張は必要に応じて実施する。
②海外への赴任、出張については外務省が定めた感染症危険レベルに応じて決める。レベルが3の場合は出張、赴任ともしない。2の場合は不急の出張は控える。1であれば可能となる。
③日本から海外の工場へ支援に行った従業員の場合、平日はホテルと職場の往復にとどめる。休日もホテルから外に出ない。渡航する前に会社は従業員だけでなく、家族の了解も得ることを前提とする。
④親睦会、食事会は会場における感染防止対策を見極めて、開催は慎重に判断する。
⑤帰省に関しては地域の感染状況を事前に確認し、慎重な判断をする。