在宅勤務中の心と体の健康を守る運動・仮眠・ゆとり
フィットネスジムの運営企業RIZAP(ライザップ)が在宅勤務についての調査を行った。出典はテレワークに関するアンケート「RIZAPウェルネスプログラム調査」。
結果を見ると、回答した企業のうち85パーセント以上がテレワークを導入していた。そして、企業の6割以上が従業員の健康に不安を抱えていると回答している。従業員の健康が不安な理由のトップは在宅勤務による運動不足、2番目はコミュニケーションストレスである。
つまり、在宅勤務をしている人が抱える不安の第一は仕事の進捗度ではない。
コロナ太りをするんじゃないかという心配、そして、ひとりでうちにいると感じる孤独感だ。
では、このふたつについて、会社は従業員の不安を軽減するために何をやればいいのか。これもまたデジタル機器へのサポートと同じように、上司と健康を担当するセクションの人間が関与することだろう。
健康を担当するセクションは毎日の運動についてレシピを提供する。孤独感を取り払うには上司がコミュニケーションを取る。リモートだけでなく、時には部下が暮らしているところまで行くことも必要になってくる。
在宅勤務になると、管理職の仕事は増えると思った方がいい。
では、運動とは具体的に何をやればいいか。
毎朝、食事の前にウォーキングをする。速足で近所を歩く。時間は30分もあれば充分で、調子が出てきたら1時間くらい歩いてもいい。毎日、同じコースだと飽きるから、時々、コースを変える。また、時には遠くまで歩いていって、帰りは電車に乗ったり、バスを使ったり、タクシーで帰ったり。単調な運動にしない方が刺激になる。
雨の日は休んでいいけれど、ウォーキングできる場所が近くにある人はやってもいい。わたしの友人は品川駅近くに住んでいるので、雨の日になると、品川駅のホームを歩いていた。ターミナル駅のホームはいくつもあるから、ウォーキングに向いている。
同じことを考える人はいるもので、友人が雨の日に品川駅構内を歩いていると、ウォーキングシューズを履いて歩いている人に出会うという。
在宅勤務中の運動を行う上で大切なことは、「絶対に毎日やろう」「やり抜こう」と決死の覚悟をしないことだ。ゆるい気持ちでやらないとかえってストレスになる。
運動に加えて、やった方がいいのは仮眠だ。昼食を食べて、食休みしたら、15分くらい横になる。せいぜい30分まで。それ以上、眠ると、「いかん、こんなに寝てしまった」と反省の心が生まれてしまう。仕事中にやたらと反省することはない。
ウォーキングも仮眠も、きちんと何分間と決めずに縛りをゆるくすることだ。
そして、これは仕事に関しても同じだ。
「何が何でも今日中に企画書を仕上げる」と鉢巻き締めて、徹夜なんかしてはいけない。
「まあ、2~3日でこの仕事をやるか。2日でできれば儲けものだ」
それくらい、ゆるく考えて取り掛かった方がかえって仕事ははかどる。細かいスケジュール、ぎちぎちに詰め込んだ時間割だと、「これじゃ、間に合わない」と焦って、パニックに陥ってしまう。
在宅勤務ではゆとりを持たせたゆるゆるスケジュールで仕事をする方がいいのである。