「早乗り早降り」が基本!効率よく利益を出すには?
急騰株をタイミング良く売ることが、カラ売りで儲ける王道となりますが、「山高ければ谷深し」というように、高くなれば高くなるほど落ちる谷も深くなるのが株の世界。急騰した銘柄も、上がるスピードが速ければ、下がるスピードも速くなることが多いのです。
一番おいしいところは、トレンドが崩れ始めたところ。急騰したあと、瞬間的な高値をつけて下げに転じる銘柄もあります。しかし多くは、いったん高値圏で売り買いが交錯しもみ合います。このもみ合いで売ると、下げに転じた直後の大きな下げの値幅がそのまま利益になり、効率良く利益を生み出すことができます。
そこで大事なのは機敏な対処です。ダラダラと下がる銘柄と違って、急騰した銘柄はその後も乱高下しやすく、いったん下げ止まったあとの自律反発も急になるケースが少なくありません。ある程度利が乗ったと思ったら、すぐに買い戻しをして利益を確定するのが肝要です。
そもそも買いもそうですが、信用取引は借金をして行う取引ということを忘れてはいけません。通常の借金も返済が早ければ早いほどコストが少なくすみます。株もそれは同じことで、利益が乗っても損が発生しても、すぐに手仕舞うのが鉄則です。いたずらにダラダラと引き延ばしていいことはないのです。
確たる統計はありませんが、ベテランの営業担当者によると、信用取引には「13日の法則」があるとか。取引してから13日までに利が乗らない場合は、その後のパフォーマンスが悪くなる傾向があるそうです。
これは1つの例にすぎません。しかし、いつまでに反対売買するという目安として覚えておきましょう。もう1点、つけ加えると、カラ売りをした場合、その期間が長いと、それに比例して逆日歩のリスクが高まります。急落した場合、現物や信用買いの投げが殺到するのみならず、カラ売りが激増します。
そこで何が起きるかというと、逆日歩の発生です。仮に利益が生じていても、逆日歩がついてしまった場合、その分だけ生じた利益と相殺されてしまい、「あれだけ下がったのに、利益はこれだけ?」などということも出てきてしまいます。
なぜなら、カラ売りが集中すると、それに応じて日証金が機関投資家などから手当てする株も増えるので、その借り賃も多くなります。
幸い、逆日歩がつかなければいいのですが、高額の日歩によって利益を目減りさせないためにも、読みに反して株価が上昇した場合は、担がれた分の損失に加えて、逆日歩の支払いで損が大きくなるのは言うまでもありません。逆日歩のリスクを考慮しても、短期決戦、早乗り早降りを心がけるべきなのです。
以下に、急騰株が反落した例をチャートとともに示してみます(下記の図表2~図表4参照)。
雨宮京子
雨宮総研代表
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