今週、株価が急落した。5月11日は前日比909円の大幅下落し、12日、13日も続落。米国株安の流れが続いたことに加え、国内の新型コロナ感染拡大への懸念も足を引っ張っている。今後、株価はどう動いていくのか。「株のお姉さん」として親しまれる雨宮京子氏が株価急落相場でもあなたの資産を守り、逆に増やすという「株の売り方」の極意を明らかにします。本連載は雨宮京子著『世界一わかりやすい株の売り方』(フォレスト出版)より抜粋し、再編集したものです。

信用取引を行うために必要な手続き・コストとは?

さて、カラ売りについて説明してきましたが、実際にカラ売りを行う場合はどうすればよいのでしょうか。カラ売りは言うまでもなく、売買の制度としては信用取引ですので、これができるようにしなければなりません。

 

信用取引を行うためには、通常の取引口座だけではなく、信用取引の口座を開設する必要があります。これは証券会社によって違いがあるので、それぞれの会社に問い合わせてみましょう。

 

信用取引は、簡単に言えば、借金をして株の売り買いをすることなので、審査があるのは当然。銀行など金融機関にお金を借りるときに、厳しい審査がありますよね。それと同じで、審査の結果によっては、取引ができないこともあります。

 

本連載ではSBI証券のケースを例として示しました(図表2参照)。

 

出所:SBI 証券
[図表2]SBI 証券のケース 出所:SBI 証券

 

審査については、重要なのは預かり資産。銀行などで借りるときに、定期預金や土地家屋などの資産があれば借りやすいのと同じで、株や投信、そのほかの金融資産がいざというときの担保になります。

 

また、チェックが厳しいのは年齢です。残念なことに、ご高齢の方がわからないまま金融商品を購入させられ損をするというケースが多いため、それを事前に予防するという意味で、ご高齢の方には信用取引をさせないように証券会社は金融当局から指導を受けているのです。

 

なお、最近はインターネット注文で株式売買を行う人が多いですが、対面取引(店頭窓口)の方の場合も申し込み方法が異なるので、併せて記しておきます。

 

●対面売買の場合(担当者がいる場合)

・株式、現金を担保に(口座に預かり)

・年齢的には、原則的に日本証券業協会のガイドラインによる75歳まで

・上長とお客様が面談を行う

 

●ネット証券の場合

・男性・女性を問わず、75歳以上~79歳までは電話での問い合わせあり

・新規での満80歳以上は信用取引口座には申し込みできず(年齢的には、日本証券業協会のガイドラインによる75歳まで。今後、年齢については厳しくなる可能性がある)

・投資の質問については、ホームページ上でアンケートに答える

 

信用取引の手数料やコストについては、図表にまとめました(図表3参照)。

 

(2019年11月現在)
[図表3]信用取引にかかる手数料、コスト (2019年11月現在)

 

 

雨宮京子
雨宮総研代表 

 

 

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本連載は、投資を促したり、特定のサービスへの勧誘を目的としたものではございません。また、投資にはリスクがあります。投資はリスクを十分に考慮し、読者の判断で行ってください。なお、執筆者、製作者、フォレスト出版、幻冬舎グループは、本連載の情報によって生じた一切の損害の責任を負いません。

世界一わかりやすい株の売り方

世界一わかりやすい株の売り方

雨宮 京子

フォレスト出版

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