株価急落!「一般信用」と「制度信用」…信用取引の活用方法は

今週、株価が急落した。5月11日は前日比909円の大幅下落し、12日、13日も続落。米国株安の流れが続いたことに加え、国内の新型コロナ感染拡大への懸念も足を引っ張っている。今後、株価はどう動いていくのか。「株のお姉さん」として親しまれる雨宮京子氏が株価急落相場でもあなたの資産を守り、逆に増やすという「株の売り方」の極意を明らかにします。本連載は雨宮京子著『世界一わかりやすい株の売り方』(フォレスト出版)より抜粋し、再編集したものです。

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銘柄が限られ、6ヵ月の返済期限がある「制度信用」

株式市場では、円滑に取引を行うために、法律で定めたものや証券業界の自主ルールなどによっていろいろな決まりが定められています。

 

以前に比べて緩和されたものの、逆に厳しくなったものなど様々ですが、信用取引は利用する投資家が持っている資金以上の取引を行うため、読みがはずれた場合、投資家はもちろん、注文を取り次ぐ証券会社が多大な損害を被る恐れもあり、それを防ぐためにルールが厳格に運用されてきました。

 

まず、その制度について見てみると、信用取引には「制度信用」「一般信用」の2種類があります。

 

制度信用とは、「証券取引所が公表している制度信用銘柄選定基準を満たした銘柄のみを対象として行われる信用取引」のこと。簡単に言うと、証券取引所が認定している銘柄しか信用取引を行うことができないことになります。一般的に、証券会社でまかなえない株を証券金融会社から手当てする形となります。

 

制度信用取引は、返済期限が6ヵ月以内と定められており、これをまたぐことはできません。最終期限を「期日」と言い、それまでに差金決済をするか、買いの場合は、「現引き(現物株を引き取る)」、カラ売りの場合は「現渡し」をしなければなりません。

 

「買った値段より下がってしまい、今、決済すると損してしまう」「もう少しでカラ売りした株価より下がりそうなのに」など損していても、期日がきたら強制的に清算することになります。制度信用を利用した場合、6ヵ月後の期日を常に意識しないとなりません。

金利の上乗せ返済が必要だが…期限のない「一般信用」

もう1つの一般信用とは、「投資家と証券会社の間で結ぶ契約」で行います。投資家は証券会社から借りた資金に金利を上乗せして返済する必要があるので、銀行に借金して返済するのと同じようなものと言えます。

 

また、投資家は証券会社との契約で行うため、制度信用とは異なり、金利や返済の期限などは証券会社側で自由に決められるのが特徴で、SBI証券では無期限で取引ができます。

 

金利は同等になってきましたが、多少の変動があります(図表1参照)。

 

※信用取引の取引状況等が、当社所定の基準を満たした場合、優遇金利が適用された場合の買方金利は、制度信用新規買建2.28%、一般信用無期限新規買建2.10%の優遇金利が適用されます。 出所:SBI 証券
[図表1]一般信用と制度信用における金利 ※信用取引の取引状況等が、当社所定の基準を満たした場合、優遇金利が適用された場合の買方金利は、制度信用新規買建2.28%、一般信用無期限新規買建2.10%の優遇金利が適用されます。
出所:SBI 証券

 

蛇足的に記すと、より長い期間で儲けようとして、あるいは読みがはずれたときの挽回の期間を作ることを考慮して、6ヵ月の期限がある制度信用を嫌い、一般信用を無期限で行おうとする投資家もいます。

 

しかし、注意しなければなりません。そもそも、信用取引は、売りでも買いでも、短期間で効率的に儲けるのが鉄則だからです。現物株の塩漬けとは違い、売り買いのいずれも、反対に動いたまま放置しておけば、とんでもない損が発生しないとも限らないからです。

 

信用取引は買いや純粋なカラ売りで行う場合、利益、損失にかかわらず、短期で決済するのがお勧めです。無期限で行っても読みがはずれたとき、早めのロスカットを心掛け、ズルズル引き延ばして、損を広げないようにしましょう。

雨宮総研代表
経済ジャーナリスト
1日100億円を動かした元カリスマ証券レディ

1987年日興證券入社。独立後、長野FM放送アナウンサー、ラジオ短波(現ラジオ日経)、フジテレビレポーター、『週刊エコノミスト』(毎日新聞社)記者などを経て、日経CNBC東証アローズキャスター、テレビ東京マーケットレポーター、SBI証券投資情報部シニア・マーケットアドバイザーとして活躍。わかりやすく解説する「株のお姉さん」として親しまれる。
主な著書に『はじめての人の株入門』(かんき出版)、『株の教則本』(インデックスコミュニケーションズ)などある。
https://www.amekyon.com/

著者紹介

連載「株のお姉さん」が教える株式投資「カラ売り」の極意とは

本連載は、投資を促したり、特定のサービスへの勧誘を目的としたものではございません。また、投資にはリスクがあります。投資はリスクを十分に考慮し、読者の判断で行ってください。なお、執筆者、製作者、フォレスト出版、幻冬舎グループは、本連載の情報によって生じた一切の損害の責任を負いません。

世界一わかりやすい株の売り方

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雨宮 京子

フォレスト出版

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