子のいない夫婦は?「遺言書」を絶対に書いたほうが良い人

「相続争いはお金持ちだけの話。ましてや遺言書なんて…」そんなふうに考えてはいませんか? ここでは数々の相続案件を引き受けてきた筆者らが「とくに遺言書を作ったほうが良い人」を解説します。※本連載は、司法書士・行政書士の坂本将来氏、税理士の古谷佑一氏による共著『奥様のための相続のはなし』(日本法令)より一部を抜粋・再編集したものです。

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「相続争いはお金持ちだけの話」という危険な認識

筆者が多くの相続相談を受ける中で、遺言書のお話をするとよく返ってくる言葉があります。『ウチは大した財産を持ってないから、遺言書なんていらないわよ』という言葉です。遺言書を作成しておくべきかどうかを、『財産の多い/少ない』というモノサシだけで判断するのは危険です。むしろ、少ないほうがモメます。

 

相続問題は「お金持ちの家庭だけの問題」といったイメージを抱くかもしれませんが、必ずしもそうではありません。

 

司法統計(平成30年)によると、遺産分割事件のおよそ76%は、遺産額が5,000万円以下です。

 

筆者の私見ですが、お金持ちの人ほど相続でモメない傾向があります。理由は大きく3つです。

 

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<お金持ちの人がモメない理由>

①モメることを想定して相続対策をしっかりと行っていることが多い

②子供もそれぞれお金持ちであることが多い(金持ちケンカせず)

③お金持ちは、お金持ちの家系と結婚していることが多いので、相続人の配偶者が口を出さない

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※ https://www.courts.go.jp/app/files/toukei/738/010738.pdf

仲良しきょうだいが「争族」に…ありがちな原因

遺産争いで「あるある」なのが、「相続人の配偶者が口を出してくる」ことです(上記「お金持ちの人がモメない理由」③の真逆)。

 

例を挙げましょう。仲の良い兄弟がいたとします。いざ相続発生(兄弟の親が死亡)の際、都会に出た弟は「兄貴が親の面倒をよく看てくれたから、兄貴にほとんど譲ってもいい」と言っています。

 

しかしここで、弟の妻が「いやいや、あなた何を言っているの。相続分はちゃんともらってよね。もうすぐ子供が大学に進学することだし…」などと、遺産分割の話合いに口を出してしまうと、高確率でモメます。

 

そう言ってしまえば、今度は兄の妻が黙っていないからです。義両親の介護をしていた兄の妻からすれば、「介護を一切手伝ってくれなかったくせに、不公平! 許せない!」と、こうなるわけです。

 

どちらの言い分も、よくわかります。経験上、烈火のごとく争い合っている相続人の方と個別に話してみると、皆さんとても良い人です。しかし、家族の歴史とでもいいますか、過去にあったさまざまな、ちょっとしたわだかまりが、相続をキッカケとして一気に噴き出すのです。

 

介護をした相続人には、寄与分が認められる場合もありますが、モメてしまうと寄与分の算定が難しかったり、認められなかったりする場合も多くあるので、やはり介護される立場の親としては、遺言の作成を考えるべきといえます。

 

平等に相続させたい場合も、「こういう理由で平等に相続させたい」という気持ちを遺言に書いておけば、相続争いを回避できる可能性が高まります。

 

一方、比較的裕福な人については、兄弟姉妹も同様に裕福な人が多い傾向があるように感じます。

 

筆者の経験でも、司法書士費用や税理士費用がそれなりにかかる案件のとき、各兄弟姉妹が「姉には親の世話を任せきりにしていたから、費用は自分が払う」「いやいや、年長者の私が払う」といった具合に、お互い感謝の言葉を伝えながら言い合った案件もありました。お金に余裕があると、心にも余裕が出やすい傾向にあるのでしょう。

 

親の生前はどんなに兄弟姉妹の仲が良かったとしても、相続発生後に遺産相続争いをしてしまうのなら、それは親の責任でもあります。

 

よく、「相続で一度モメると、兄弟姉妹の仲は戻らない」といいます。大切な親の喪失がキッカケで、兄弟姉妹の縁が切れてしまうことほど、悲しいことはありません。そうならないためにも今、しっかりと家族と向き合って、相続の準備しておきましょう。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

「とくに遺言書を作ったほうが良い人」をチェック

次のチェックリストの中に1つでも当てはまる場合は、とくに遺言書を作成しておくよう、強くオススメします。公正証書遺言の作成をご検討ください。

 

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<遺言書を書いたほうが良い人>

□夫婦間に子供がいない

□夫に離婚歴があり、前妻との間に子供がいる

□内縁関係(事実婚)である

□推定相続人の中に認知症等の方がいる

□土地・建物を所有している

□自営業者・会社経営者、または農業を営んでいる

□子供のうちの1人が同居している/介護している

□子供間の仲が良くない

□相続人の数が多い

□自分の相続で家族に面倒な手続きをさせたくない

□子供間に経済的な格差がある

□相続人以外の人に遺産を遺したい/寄附がしたい

□相続人がまったくいない

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坂本 将来

司法書士、行政書士

 

古谷 佑一

税理士

 

 

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みなと司法書士・行政書士事務所 代表 

司法書士、行政書士。一般社団法人エンディングパートナー理事長。セミナーやラジオ等を通じ、生前における相続対策をメインとした相続や終活に関する情報提供を行っている。

著者紹介

古谷佑一税理士事務所 代表 

税理士。一般社団法人エンディングパートナー理事。坂本司法書士とともに、相続税をメインとした情報提供を行っている。

著者紹介

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坂本 将来

古谷 佑一

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