仕事場は「自宅」と「事務所」どっちを得か?
正解:自宅の10%未満のスペースを仕事場にするのがベスト
フリーランスになると、最初に迷うことのひとつに「仕事場をどこにするか」という問題があります。選択肢を大きく分けると、「自宅か、外か」ということになりますが、どちらを選ぶかによって税金への影響が変わります。
両者をくらべると、自宅兼事務所のほうが家賃や光熱費などを節約できる分、経済的といえます。さらに、自宅で仕事をすることで、光熱費や家賃などの一部を必要経費にすることができるという点も見逃せません。必要経費が増えるということは、結果として所得税や住民税の節約につながります。
ただし、この場合に注意が必要なのは、「どれくらいの割合を必要経費にするのか」ということです。この割合(事業割合)によって、必要経費にできる金額が変わってくるからです。
ここで参考になるのが、国税庁ホームページに掲載されている「タックスアンサー」です。自宅兼事務所に関わる必要経費の考え方が明らかにされています。
ここで説明されているとおり、「業務遂行上直接必要であったことが明らかに区分できる場合」であれば、その部分は必要経費にしてもかまいません。ということは、この計算をするためにも、事業割合をきちんと考えておく必要があるのです。
では、自宅兼事務所にかかる必要経費の計算手順を具体的に見ていきましょう。
まず、事業に関係のありそうな費用をピックアップします。一般的には、家賃、固定資産税、建物の減価償却費、通信費、光熱費が該当するでしょう。
水道費やガス代は挙げませんでしたが、たとえば料理研究家の方が、自宅で料理の試作をするような場合は、必要経費に含めて差し支えないと思います。このように、事業の内容をふまえて判断するようにしてください。