指名料まであるぼったくり予備校の闇
予備校の学費にも大きな問題があります。まずは医学部専門ではない、一般予備校の場合。たとえば1週間に数学を数Ⅰ・A、Ⅱ・B、Ⅲ・C合わせて(平均的に)10時間、英語を文法・解釈・構文合わせて(平均的に)10時間取り、化学は4時間、生物または物理が4時間で受験教科4科目履修すると、1週当たり計28時間になります。
年間で考えると前期に12週、夏期に4週、後期に12週、冬期に4週で合計32週が平均的です、したがって、年間28時間×32週で、896時間の授業を履修することになります。これを大手予備校で換算してみましょう。もちろん、予備校によって多少異なりますが、1人当たり平均年間150万円としましょう。それを年間の授業時間896時間で割ると、1教科1674円です。
ということは、人件費が占める割合は通常、売上の2割5分ですから、先生に支払う最高額の単価は1時間当たり約420円、生徒を10人集めて4200円の先生を1人雇うことが精いっぱいになるわけです。これでお粗末な講師が多いわけです。一流講師陣どころか、中には学生講師がチューターと称して教えているのも納得がいきます。
さて、医学部専門予備校はどうでしょうか。一般的な打ち出し価格は250万円ほどから600万円ほどです。これは実際に調査をした結果です。関東圏の予備校の年間費用を電話で聞いたり、パンフレットを取り寄せて調べたりしてみました。実際にこれだけの差があると、どの予備校がいいか考えても、基準がないので、どうにもなりません。安ければいいというわけでもありません。
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