前回は、銀行による「格付け評価」とはどのようなものかを説明しました。今回は、「決算書」を正しく読めることが社長にとってどれだけ重要なのか、改めて考えていきます。

決算書が読めなければ融資交渉などできない

自社の格付け評価を上げるには、そもそも決算書を読めないと話にならない。

 

しかし、決算書を正しく読めない中小企業経営者が意外に多い。決算書の作成を税理士や会計士にまかせっきりにしているためだろう。

 

会社はいったいいくら儲かっているのか、ひょっとして赤字なのか、もし赤字だとしたらその原因はどこにあるのか。そうしたことを銀行の担当者は必ず聞いてくる。その質問に答えられなければ、そもそも交渉自体が始まらない。

決算書の数字の奥に「社長の素顔」が隠されている!?

決算書を読むためのポイントはせいぜい10項目程度である。損益計算書(PL)と貸借対照表(BS)を見れば、数字の奥に社長の素顔が見えてくる。

 

決算書を読むということは、鏡で自分の顔を見るようなものだ。身だしなみを意識するように、ぜひ財務3表の基礎知識を身につけ、会社の財務状態に対する意識を高めてほしい。

 

次回は、財務3表の基本的な知識及び銀行側の重視するポイントを順に説明していこう。

本連載は、2016年3月2日刊行の書籍『赤字会社を完全復活させる 逆転の融資交渉術』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

赤字会社を完全復活させる 逆転の融資交渉術

赤字会社を完全復活させる 逆転の融資交渉術

久松 潤一

幻冬舎メディアコンサルティング

苦しい経営を続ける中小企業も依然として多い中、企業にトドメを刺すのは資金供給のストップ、すなわち銀行の融資がおりなくなることです。バブル期のように、銀行が「借りてください」と頭を下げるような状況が再び訪れること…

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