新型コロナ感染拡大によって全国各地で病床がひっ迫している。そうした混乱のなかで地域の医療機関が協力して新型コロナ患者の病床数の割り振りを取り組んでいる地域があるという。いかに急増する新型コロナ患者を限られた病院、病床のなかで対応していけばいいのか、その解決策はあるのか。現在、連載中の「『医師の働き方改革』仕事の流れを変えれば医師でも定時に帰宅できる」の著者の佐藤文彦氏が緊急レポートする。

東京都と都立病院が乗り出した新型コロナ専門病院化

新型コロナウイルスの感染拡大によって、全国各地で病床がひっ迫している。この病床をどのように確保するかが深刻な問題となっている。

 

患者を受け入れる病床数が増えないため、政府は感染症法を改正して、要請に協力しない場合は、医療機関の名前を公表すると表明している。こうした罰則強化で要請に従わせようという施策については、多くの反対意見が出ている。

 

国民感情としては、ただ罰則を設けるのではなく、「ここまで国や行政が一生懸命に対策をとっているので、国民の皆さんにも協力してほしい」と自ら率先してあらゆる手段を講じたうえで、国民にさまざまな根拠を示しながら、この未曾有のコロナ禍に立ち向かってもらいたいという思いがあるに違いない。

 

新型コロナの感染拡大で全国各地で病床がひっ迫しているという。(※画像はイメージです/PIXTA)
新型コロナの感染拡大で全国各地で病床がひっ迫しているという。(※画像はイメージです/PIXTA)

 

そんななかで、東京都の都立病院の新型コロナウイルス感染症専門病院化については、理想を実現可能にしたという点において、率先したリーダーシップが感じられる。

 

東京都は先月、「都立病院」と都の政策連携団体の公社が設置する「公社病院」の合わせた14病院で、新型コロナウイルス感染病床を今より600床増やして1700床に拡大する方針を決めた。14病院のうち、都立広尾病院(渋谷区)と公社の荏原病院(大田区)、豊島病院(板橋区)を「重点医療機関」として、で新型コロナの患者を重点的に受け入れる専門病院とする方針。広尾病院では新型コロナ感染患者以外の入院や診察はすべて休止し、240床を確保して受け入れを目指す。

 

新型コロナ患者向けの病床は現在、都内で4900床が確保されているが、最近の感染者急増で2月2日時点の入院患者は2859人、自宅療養は3851人に達するなど、医療体制はひっ迫が続いている。

 

小池百合子・東京都知事は「いま、入院しているさまざまな疾病を抱えている方に、他の病院に移ってもらうなど具体的な話が出てくる。現場の声も聞きながら進めていく」と話している。

 

これにより、伊豆諸島や小笠原諸島地域の住民へのヘリコプターによる救急搬送の受け入れ先の病院も多摩総合医療センター及び墨東病院を中心に受け入れすることに変更する。

 

1つの都立病院を新型コロナ専用病院にするだけで、さまざまな準備が必要で、それに影響を受ける人たちへの連絡や対応に多くの労力を必要とする。しかし、こうやって抜本的な対策を打つことで、都民を含めて多くの人が安心できるようになると思われる。

 

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地方の病院は「医師の働き方改革」で勝ち抜ける

地方の病院は「医師の働き方改革」で勝ち抜ける

佐藤 文彦

中央経済社

すべての病院で、「医師の働き方改革」は可能だという。 著者の医師は「医師の働き方改革」を「コーチング」というコミュニケーションの手法を用いながら、部下の医師と一緒に何度もディスカッションを行い、いろいろな施策を…

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