35万円が…老人ホームで起きている「恐ろしい減額」に絶句

もし親を老人ホームに入居させるとして、まず第一歩として何を理解しておけばいいのでしょうか。老人ホームの裏の裏まで知り尽くす第一人者が、親を老人ホームに入れようと思った時に「知っておきたい選び方、探し方」を明らかにします。本連載は小嶋勝利著『親を老人ホームに入れようと思った時に読む本』(海竜社)から一部を抜粋、編集したものです。

医師の方はこちら
無料メルマガ登録はこちら

介護保険制度は税金で支えられている

真面目に入居者の世話をすると儲からないという矛盾

 

皆さんは老人ホームの歴史をご存じでしょうか? 老人ホームなどたいそうな歴史はありませんが、ここで少し確認していきたいと思います。

 

まず、介護保険制度が成立した2000年よりも前の老人ホームはどうだったのでしょうか。それまでの老人ホームは、多少の例外はありますが、行政が事実上運営していた特別養護老人ホームと大手企業が中心になって運営していた高級老人ホームしかありませんでした。

 

介護制度を支えているのは税金だという。(※写真はイメージです/PIXTA)
介護制度を支えているのは税金だという。(※写真はイメージです/PIXTA)

 

特別養護老人ホームは、今さら説明するまでもありませんが、大手企業が運営していた高級老人ホームはどちらかというと収益目的ではなく、企業の社会貢献の意味合いが強く、社会に対する企業のイメージアップなどを目的とした広告宣伝のような位置づけだったはずです。つまり、2000年以前までの「特養」も含めた老人ホームは、儲かる儲からないは無関係の事業だったと私は理解しています。

 

それが2000年、介護保険制度がスタートするや否や、ビジネスチャンスと見て民間事業者が大挙して参入し、ビジネスとして一気に進化していきました。この流れの中で、誰が仕組んだのか、介護事業は「サービス業である」という部分だけが誇張され、いつの間にか、利用者や入居者のことを「お客様」「利用者様」と「様」付けで呼ぶルールが定着し、やがて、その「お客様」が傍若無人なふるまいを始めても、「お客様は神様です」と言って、そのリクエストに応えてきました。

 

しかし、介護保険制度を支えているかなりの部分は公的費用、つまり税金です。利用者や入居者は、わずかな自己負担で介護保険という公的サービスを受けているにすぎません。言うまでもありませんが、税金とは所得の多い人や企業ほど多く納税する仕組みになっています。しかし、多く納税したからと言って特別なサービスを受けることはできません。

 

さらに、サービスの質は、納税額の多い少ないにかかわらず誰しも等しく受けることができるのです。だからそこには、お互いに節度というか礼儀というか品格というべきか、とにかく「わきまえる」ということが重要なのです。

株式会社ASFON TRUST NETWORK 常務取締役

(株)ASFON TRUST NETWORK常務取締役。1965年神奈川県生まれ。日本大学卒業後、不動産開発会社勤務を経て日本シルバーサービスに入社。介護付き有料老人ホーム「桜湯園」で介護職、施設長、施設開発企画業務に従事する。2006年に退職後、同社の元社員らと有料老人ホームのコンサルティング会社ASFONを設立。2010年、有料老人ホーム等の紹介センター大手「みんかい」をグループ化し、入居者ニーズに合った老人ホームの紹介に加えて、首都圏を中心に複数のホームで運営コンサルティングを行っている。老人ホームの現状と課題を知り尽くし、数多くの講演を通じて、施設の真の姿を伝え続けている。

著者紹介

連載親を老人ホームに入れようと思った時に「知っておきたい選び方、探し方」

親を老人ホームに入れようと思った時に読む本

親を老人ホームに入れようと思った時に読む本

小嶋 勝利

海竜社

老人ホーム探しの「主役」は、一体誰なのでしょうか?もちろん「入居者」である、と答える方がほとんどではないでしょうか。しかし、多くの場合、とくに要介護高齢者用の老人ホームの場合、主として探しているのは「家族」です…

誰も書かなかった老人ホーム

誰も書かなかった老人ホーム

小嶋 勝利

祥伝社新書

老人ホームに入ったほうがいいのか? 入るとすればどのホームがいいのか? そもそも老人ホームは種類が多すぎてどういう区別なのかわからない。お金をかければかけただけのことはあるのか? 老人ホームに合う人と合わない人が…

老人ホーム リアルな暮らし

老人ホーム リアルな暮らし

小嶋 勝利

祥伝社新書

今や、老人ホームは金持ちが入る特別な存在でななく、誰もが入居する可能性の高い、社会資本です。どうやって老人ホームを選んだらいいのか?それには入居者の生の声を聞くのが一番と、国内最大の老人ホーム紹介センターを経営…

もはや老人はいらない!

もはや老人はいらない!

小嶋 勝利

ビジネス社

コロナより怖い、老人抹殺社会の現実がここに。老人ホームの裏の裏まで知り尽くす第一人者が明かす、驚愕の事実! 日本は世界に先駆けて超高齢化社会と言われています。老人の数は加速度的に増え、このままでいくと日本は老…

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧