食事を「五感で味わう」ことで消化吸収を助ける
日々、何を食べるか、その毎日の選択があなたの身体をつくっていきます。しかし、その選択が正しかったとしても、摂取したものがきちんと消化吸収されなければ、どんなに優れた食材でも、あなたの身になりません。
したがって、良い食材を選択し、なおかつ消化管の機能を正常に保つ必要があるのですが、実際には、消化管機能は、副交感神経という自律神経で制御されており、自身で直接コントロールすることはできません。
副交感神経とは、リラックスした状態で機能が発揮される、身体の自動調整機能です。したがって、私たちは、副交感神経の機能が発揮される環境で食事を摂れるかどうかで、摂取した栄養素をより効果的に身体に取り入れられるかどうかが変わってきます。
例えば、ストレスや心配ごと、イライラなどがあれば、副交感神経はうまく働かなくなりますので、テレビを見ながら、仕事をしながらなどの食事の仕方は、消化管機能を妨げる原因となります。逆に、消化機能を良くする食事の摂り方としては、五感で食事を楽しむことです。
マインドフルネスという言葉をご存じでしょうか?
GoogleやIntelなどの大企業や、スポーツ選手や政治家・経営者の多くが取り入れている習慣です。マインドフルネスとは、「瞑想」と解釈されていますが、正確に言えば、「今その瞬間に意識を集中する」「身体感覚に集中する」ことです。
食事をする際に、例えばレーズンを口の中に入れ、その舌ざわりや口の中に広がる香り、口の中で変化する味の変化、そして飲み込むときののどを通る感覚など、文字どおり「五感で味わう」のが、マインドフルネスによる食事方法です。
マインドフルネスは、副交感神経の働きを促す手段としても注目されているものなので、食事にマインドフルネスを取り入れることは、消化吸収機能を上げる有効な手段と言えるでしょう。
個人的には、マインドフルネスを食事に取り入れ、食と真摯に向き合い、食材や料理を作ってくれた人への感謝を噛み締めることが、消化吸収を助け、あなたの食事と健康にとって最良の食事方法であると考えます。
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