昔できていたことができない原因は「年」だけではない
寿命に関わるようなことではないにしても、目が衰えれば、普段の生活において不便に感じたり、不自由に思ったりすることは確実に増えていきます。
例えば買い物一つ取ってみても、40代の頃であれば店内に入るなり、欲しいものの売り場へ直行し、いくつかの商品を見比べてサッと買うことができたはずです。
けれども、目が悪くなると、店内に入っても売り場の看板が見えにくく、売り場が変われば、どこにあるのかを探すだけでも手間取ってしまいます。ウロウロしながら欲しいものの売り場にたどり着いても、商品に貼られている表示の文字や値段がぼやけて判読できません。
商品を手に取ってじっくり眺めたり、老眼鏡を取り出して見たり。そうしてようやく読むことができたと思ったら、安い牛肉だと思って手に取っていたのが豚肉だった…。そんな笑い話のような失敗が起こります。
旅行などの場合でも、昔だったらガイドブックやパンフレットを片手に、初めて行く観光地でもどんどん歩き回ることができたのに、今は手元のパンフレットも遠くの景色も見えづらくなってしまった…、期待していた旅先の風景もかすんで見えるようになり、以前ほど旅行を楽しめなくなった…。
スポーツでは、ゴルフなどで小さいボールが見えづらくなり、距離感をつかみにくくなってきたといった声もよく耳にします。そのために好きで続けていたスポーツや競技をやめてしまった人もいるかもしれません。
そんなとき、多くの人は「自分も年を取ったなぁ」「年だから仕方がないか…」と自分を納得させているようです。
しかし、眼科医の筆者に言わせれば、40~50代の頃にできていたことができなくなったのは、すべてが年のせいとは限りません。
確かに年を取れば誰でも気力や体力が低下したり、記憶力が怪しくなったりして、以前と同じようにできないことは増えるでしょう。でも、前と同じようにできないいちばんの原因は、単に「目が見えていないだけ」ということも少なくないと考えています。
筆者はそれを患者さんに「『見えない魔法』をかけられている状態」と話します。童話や物語の世界では、精霊や魔法使いによって王子さまが野獣に姿を変えられたり、プリンセスが老女になったりします。
それと同じで、見えない魔法がかかっているから、その人本来の力を発揮できなくなっているだけで、本当のあなたはもっと輝いている。そういう状態をイメージして患者さんにお伝えしています。
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