アパマンショップの爆発事故、かぼちゃの馬車事件等、「不動産業界」の問題は後を絶ちません。はたして本当に、知識のない初心者や忙しいサラリーマンが手を出していい分野なのでしょうか? 本記事では、40代で知識ゼロから不動産業界に飛び込んだ川嶋謙一氏が裏情報を解説します。

管理日・修繕積立金のない「スラムマンション」

「マンションは管理を買う」といわれるように、管理の行き届いたマンションは築年数のわりに新しく見えるうえに、共用部分もとてもきれいになっています。ビル全体の水漏れなどのトラブルもなく快適で、区分所有として売り出されてもすぐに買いが入る人気物件になるというものです。

 

この「管理の行き届いたマンション」は、管理組合主導のもと、区分所有者全員から毎月管理費・修繕積立金を徴収し、毎日の掃除から何年かごとの内外壁塗装工事や屋上の防水工事を実施しているからにほかなりません。

 

では、管理費・修繕積立金がないとはどういうことなのでしょうか? 一棟まるごと所有しているマンションなら、必要に応じて所有者が内外壁塗装工事や防水工事を実施するでしょうが、区分所有のマンションなら清掃の費用や共用部分の電球や蛍光灯の交換は誰がするのでしょうか?

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

マンションの広告などをよく見ると、ときどき「管理組合なし、管理費・修繕積立金なし」というものがあります。「自主管理」などと記載されている場合もあります。

 

あるお客様は「うるさい管理組合や管理人もないし、管理費・修繕積立金もなくていいじゃないですか」と言うのですが、この人は、自分が区分で買ったマンションの部屋で民泊をやっていて、人の出入りの問題や騒音などで管理組合から再三クレームや指導が入り、民泊をやりづらくなったうえに高い管理費のためにそのマンションを退去した経験のある人でした。

 

管理組合のないマンションのほうがいいというので、「さっそく内見に行きましょう」ということでマンションを見に行きました。

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誰も知らない不動産屋のウラ話

誰も知らない不動産屋のウラ話

川嶋 謙一

幻冬舎メディアコンサルティング

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