60歳男性、「お前の父さんの遺骨だけど…」親戚の要求に困窮

現代日本において多くの人が悩む「お墓」の問題。最近は「墓じまい」や「改葬」を迫られることケースも珍しくありません。しかしお墓には家族以外の人々も関わっており、伝統やしきたりも絡んでいることから、多くの一般人にとっては「わかりにくい世界」でしょう。墓じまいや改葬が必要となった時、一体なにから始めればよいのでしょうか? ※本連載は、樺山玄基氏の著書『令和時代のお墓入門』(幻冬舎)より一部を抜粋・再編集したものです。

突然「遺骨を引き取ってくれ」と電話が…

年々、お墓の承継に関する相談が増えています。実際に次のような相談がありました。

 

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【事例】

Aさん(60歳)のもとにある日、長いこと音信不通だった従兄弟のBさん(65歳)から電話が入りました。

 

用件は、「うちの墓に入っている叔父さん(=Aさんの父親)のお骨を引き取ってほしい」とのこと。突然のことでAさんはびっくりです。

 

事情を聴いたところ、Bさんの妻のお姉さんが亡くなり、独り身のためBさんの妻が遺骨を引き取ったそうです。その遺骨を、今Bさんが継いでいる墓に納めたいのだが墓下の納骨室のスペースがないため、出してもらえないか、という話でした。

 

 

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

Aさんの父親はAさんが未成年の時に亡くなり、家庭の事情でお墓を建てることが困難だったため、Aさんの伯父さん(=Aさんの父親の兄、Bさんの父親)が自分のところのお墓に入っていいよ、と言ってくれた経緯があります。

 

その時、いずれは出してほしいのかずっと入っていていいのかは伯父さんも明言せず、あいまいなままで、伯父さんが亡くなったあとも、誰も何も今まで言ってこなかったので、Aさんもなんとなく気がかりだったものの、親族だし問題ないだろう、と墓参りも普通にしていました。

 

ただ、従兄弟のBさんとは子ども時代こそ一緒に遊んだ記憶はあるものの、成長するにしたがってすっかり疎遠になっていました。特別仲違いしたわけでもないけれど、何も連絡を取り合うことなく数十年経っていたのです。

 

「急に言われても…」思わずそう返事してしまったAさんですが、「いずれはそちらで墓を建てるものと思っていた。ずっと音沙汰なく、預けっぱなしとは図々しいのではないか」と逆に言い返され、重苦しいムードに。

 

とりあえず、今まで何も連絡しなかった非礼をわび、出すにしてもこちらにも準備が要るからと、その場はおさめたものの、Bさんからはできるだけ早く遺骨を出してくれ、と念を押され、困り果てています。

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株式会社エータイ 代表取締役社長

寺院経営のコンサルティングを手掛ける同社で、お墓の施工や管理などを総合的に提案。特に永代供養墓のコンサルティングにおいては業界の先駆者的存在である。

「子どもがお墓を受け継げない」「従来のお墓の形が合わない」という昨今の風潮から、寺院が遺族に代わって永続的に供養する「永代供養」を将来の新しいお墓の形態と見据え、時代にマッチした供養とお墓のあるべき姿(概念)を構築。

事業ブランドである「永代供養墓普及会」を展開し、提携寺院は首都圏を中心に60ヵ寺以上(2020年現在)にのぼる。

著者紹介

連載迫り来る多死社会…あなたの「お墓」は大丈夫?令和時代のお墓入門

令和時代のお墓入門

令和時代のお墓入門

樺山 玄基

幻冬舎メディアコンサルティング

悩ましい「お墓の承継問題」を解決する、新しいお墓のあり方とは? お墓の跡継ぎがいない。 無縁仏にはなりたくない。 お墓のことで子どもに迷惑をかけたくない…。 少子化や核家族化、独居世帯の増加を背景に「自分の…

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