「冤罪」の場合、どうなる?…被害事例のQ&A
Q1.「犯人を捕まえようとしてくれた人がいたが、犯人が逃げてしまった…。」
⇒気づいた人が証言してくれる場合があるので、その人の名前や連絡先を聞いておきましょう。その人が110番通報してくれれば、記録に残るので、警察が協力を求めやすくなります。また、逃走されても防犯カメラに映っている可能性があるので、諦めずに通報しましょう。
Q2.「『そんな恰好をしているからだ』と言われた。私の恰好が悪いの?」
⇒どんな恰好をしていたとしても、他者の身体に勝手にさわることは許されません。
Q3.「痴漢にあった同じ電車に乗ったら犯人がいたが、現行犯でないと逮捕はできない? 顔をはっきり覚えており、相手に間違いはない。」
⇒以前痴漢にあったときにどんな証拠があるか、ということです。そのときの証拠がなければ、逮捕はできません。よく乗り合わせる人が犯人の場合は、鉄道警察に相談しましょう。女性の私服警官が一緒に電車に乗ってくれ、再度痴漢してきたときに現行犯で逮捕できる場合があります。
アプリなどを使った痴漢対策が進んでいます。JR東日本(東日本旅客鉄道)は、列車内の痴漢防止対策として、スマートフォンの専用アプリで車掌に通報するシステムを開発し、実装に向けた検証を進めています。痴漢被害の情報を集めて、鉄道会社、パトロール警備、警察と共有し、対策を促すアプリ(痴漢レーダー)もあります。警視庁によるアプリ「デジポリス」は、防犯ブザー機能や、犯罪の発生情報、「痴漢です」と書かれた画像を表示させ、周囲の人に無言で助けを求められる機能などが実装されています。
Q4.「相手が冤罪を主張しているときはどうすればいい?」
⇒相手が冤罪を主張していても、自信があって「痴漢だ」と指摘したのであれば、相手の言い分は無視して通報するなど、次のステップに進んでいいでしょう。「ちょっと当たっただけだ!」などと言って相手が逃げようとしている場合も、自信があるのであれば、相手が認めようと否認しようと、通報しましょう。
<痴漢は冤罪が多い?>
痴漢は満員電車の中で行われることがほとんど。痴漢は冤罪が多いかのようにいわれていますが、冤罪はすべての犯罪で問題になりうることです。痴漢は母数がとてつもなく多いことが原因と考えられます。あまりに件数が多いため、届出自体がなされなかったり、届け出ても誰が犯人かわからなくて立件できないというのが現状です。
<犯人を間違えてしまった場合>
間違えたのがどの段階かによって異なると考えられますが、原則、間違えていた場合に罰せられることはないでしょう。
しかし間違えたことに重過失あるような場合は、損害賠償の対象になる可能性はあります。つまり重過失で間違えたことによって、実名が報道された、会社を解雇された、離婚になった、というような場合です。単に間違えただけで実害が生じていなければ、損害賠償責任は負いません。
Q5.「相手が示談にしたいと言ってきたら、どのように対処すればいい?」
⇒示談には、メリットとデメリットがあります。刑事責任・民事責任のその後の行方に大きな影響を及ぼしますし、実際に損害賠償金を回収できるのか、回収できるとして金額はどうなるか、などを判断する必要がありますので、示談の話が出たら、弁護士に相談するのがベストです。
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