本記事では、週6日遊びながらも会社を成長させ、70億円の資産を築いた筆者が、「社長が遊ぶほど会社が儲かる」理由と仕組み、「遊びのメソッド」について解説します。今回は、本業の調子がよい時にこそ本気で新事業に取り組むべき理由について見ていきます。*本記事は、谷田育生氏の著作『社長が遊べば、会社は儲かる ―週6日遊んで70億円の資産を築いた経営者のストーリーー』より一部を抜粋、再編集したものです。

「これからM&Aの時代だ、勉強してこい!」

自動車リース業は、運送業と近いように思えるかもしれませんが、必ずしもシナジーを期待して始めたわけではありません。きっかけとなったのは、「銀行」でした。

 

当時は、運送業が安定していたこともあり、新たなビジネスの種を探して、M&Aに関心を持っていました。

 

そこで日ごろから付き合いのある銀行に「なにかいい事業はないか、あればお金を借りてやってみようと思う」と相談したところ「お金は借りてほしいが、M&Aについては、あまりよくわからない」と言います。

 

「これからM&Aの時代だ、勉強してこい!」

 

そう言ったところ、M&Aの勉強に行ってくれました。もちろん、まずは自分がM&Aに興味があるからですが、銀行員たちにとっても、M&Aについての知識が身につくのですから、プラスになったはずです。

 

そしてその2年間の勉強の成果として、銀行が持ってきたのが、老舗の自動車リースの会社だったというわけです。リース業についてはさほど経験がありませんでしたが、自動車整備や点検には経験がありましたから、それが生かせそうでした。

 

筆者が見ても、その会社は優良に思えました。自動車リース業は大手が乱立している中で、小さいながら着実にシェアを取っていたからです。ここにきっと魅力があると考え、筆者は投資を決意し、3億5000万円で判子を押しました。

 

その後、リース事業を通じてノウハウや人材、業界内のコネクションが得られましたから、自社でも十分、新たなお客が取れるようになりました。このリース事業の経験をもとに自社の中に既にノウハウが蓄積されていた自動車整備や点検も事業に組み込んだ上で、新たに子会社を作りました。

 

自動車リース業は、遊びというより銀行とのやりとりの中で生まれたのですが、「銀行との付き合い方」は、遊びで学んだものです。その後もM&Aを何度か行いましたが、それは主に筆者が「経営を楽しむ」ために行ったもの。新たな世界にチャレンジする楽しさこそ、筆者の人生の原動力のひとつです。

 

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社長が遊べば、会社は儲かる ―週6日遊んで70億円の資産を築いた経営者のストーリーー

社長が遊べば、会社は儲かる ―週6日遊んで70億円の資産を築いた経営者のストーリーー

谷田 育生

幻冬舎メディアコンサルティング

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