なぜ早朝5時からモーニングケアが始まるのか
私が老人ホームで働き始めた頃は、このような徘徊入居者に対しホーム側から、これ以上徘徊が激しくなれば「ホームから出ていってもらう」と突きつけられ、途方にくれる家族も多かったと記憶しています。さすがに今は、このようなつれないことを言うホームは少数派だとは思いますが、それでも他人に迷惑をかける問題行動のある入居者に対しては、医療処置も含めさまざまな手を打つ必要が生じます。
また、少数派ではありますが、このような徘徊入居者に対し、異常なまでの執念をもって対応に当たるホームも存在します。徘徊する入居者には、それ相応の理由があるはず。その理由を解明することで徘徊は必ず改善すると考え、介護職員らがプロジェクトチームを作って対応に当たります。Aさんは5日間便が出ていません。便秘が徘徊の原因の一つでは?とか、夜間、徘徊をしないようにするためには昼間の過ごし方が重要なので昼間、活発に活動してもらおうとか、手を換え品を換えて徘徊原因を探ります。仮説を立てて検証していくという、手間のかかる行為を繰り返していく。このような老人ホームも存在しているのです。
早朝は、排泄、着替えなどのモーニングケアから
朝の5時ごろから、モーニングケアが始まります。
モーニングケアとは、自分で朝の支度ができない入居者への支援です。着替えや歯磨き、排泄介助などを行ない、一日の始まりをシャキッとして始めよう。そんなイメージです。スタート時間はホームによってまちまちですが、多くのホームでは、朝食時間から逆算してモーニングケアが開始されます。
つまり、朝8時から朝食が始まるホームの場合、8時までには全入居者のモーニングケアが終了していなければなりません。夜勤者が2名で、7時より早番が3名出勤という勤務シフトのホームの場合、モーニングケアが必要な入居者が10人いた場合、何時からスタートすると8時に間に合うのか、という視点でスタートが決まります。
小嶋 勝利
株式会社ASFONTRUSTNETWORK常務取締役
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