勉強意欲がゼロになる…親の「苦手」「できない」発言
小学生なら誰でも、好きな食べ物と嫌いな食べ物がありますよね。同じように、「理科嫌い!」「社会嫌い!」と教科による好き嫌いのある子も多いです。
点数が悪いから、面白い・楽しいと感じないから、授業がわからないから、なんとなく嫌いなど、お子さんによって理由もいろいろだと思います。
もちろん、嫌いや苦手がないほうが中学校や高校に進学したあともスムーズに学習ができますから、嫌いな教科は早めに克服しておきたいですね。
しかし、子どもは嫌いな科目や苦手な科目ほど勉強しないものです。嫌いな食べ物は見るのもイヤというのと同じですね。
お母さんやお父さんが今すぐできることは、お子さんに向かって「理科が苦手だね」「理科ができないのか」などと言わないことです。「苦手」「できない」と口に出してしまうと、お子さんが「理科が苦手だ。できない」と思い込んでしまうからです。
塾の生徒たちに「勉強のことで言われて傷つく言葉は?」と聞くと、「こんな簡単なのもできないの?」とバカにされる言葉だと言います。これでは問題を解く技術の前に、やる気をなくしてしまいますね。
まずはお子さんの思い込みをなくしてメンタル面を強くするために、今は苦手でも「理科もできるようになるよ」と言い聞かせてあげましょう。
嫌いな教科こそ「わかりそうな問題」を反復練習
では、嫌いな教科や苦手な教科を克服する方法を2つ紹介します。
1つは、応用問題は置いておいて、基礎から順番に確認させることです。
子どもがある教科を嫌いになる大きな原因は、その教科がわからなくなることです。わからなくなると勉強する気持ちが失せます。勉強をしないのでテストの点数も悪くなり、授業もつまらなく感じるでしょう。授業がつまらないと、さらに勉強しなくなります。このような悪循環で特定の教科がどんどん嫌いになっていくのです。
そこで、嫌いな教科の応用問題はいったん諦め、理解できそうな基礎の反復を重点的にさせていきましょう。
お母さんやお父さんが丸をたくさんつけてあげると、お子さんは嬉しくなり、嫌いだった教科にも自信を持てるからです。
嫌いな科目や苦手科目を克服する第一歩は、「私はできる!」と実感させることなのです。基本問題で丸をたくさんつけて小さな成功体験を増やし、自信を持たせましょう。
好きな科目のあとに嫌いな科目、そのあと好きな科目というようにサンドイッチにして勉強するのも効果的です。
嫌いな教科はどうしても勉強時間が短くなりますが、最初は10分程度でよしとしてください。自信がついてきたら、勉強時間を長くしていきます。
できたら褒める、できなくても努力を誉める
2つ目は、お子さんができたことをお母さんやお父さんが褒めてあげることです。
理科が苦手なお子さんは「僕は理科がダメだ」とコンプレックスを抱いていて、自分を責めたり、卑下したりしているものです。
そんなときに丸をたくさんもらって「理科もできるのね」と褒めてもらえれば、子どもは「もっと褒められたい」と思って、また頑張る意欲がわいてきます。
思ったより丸がたくさんつかなくても、お母さんやお父さんは「嫌いな理科を頑張っているね」と認め、お子さんの努力する姿勢に丸をあげてくださいね。
良い例:「理科は基本がちゃんとできてるね」
悪い例:「理科が苦手でしょ? 勉強しなさい」
【まとめ】伸ばす親は、基本問題で子どもに自信を持たせる!