年々、義務教育における英語学習の低学年化が進んでいます。小学生の子の「英語」を伸ばすには、どうすればよいのでしょうか? 家庭で手軽に実践でき、自主的に勉強する習慣が付く方法を紹介。※本連載は、桜ゼミナール塾長、チャイルドコーチングアドバイザーの安村知倫氏の著書『子どもの成績を「伸ばす親」と「伸ばせない親」の習慣』(明日香出版社)より一部を抜粋・再編集したものです。

「国語・英語」は同時並行で学習すべき

2020年度から小学5・6年生の英語が「教科」となります。教科になるということは、通知表に成績がつくということです。同時に、3・4年生は英語活動がスタートします。学校での英語学習が今後ますます低年齢化してゆくことは、間違いなさそうです。

 

一方、子どもの英語学習については「子どもは英語より日本語を習得させるのが先だろう」と考える方もいます。

 

たしかに一理あるのですが、私は「だったら両方しっかり勉強すればいい」と考えています。日本語には日本語の美しさや奥深さがあり、英語には英語の面白さや文化的背景があるからです。子どもたちには、その両方を知ってほしいと思います。

 

小学校で英語活動をしているお子さんもまだしていないお子さんも、家庭で英語に親しませるにはどうしたらいいでしょうか? まだ学校での英語がないお子さんは、早いうちに英語に親しませたほうがいいでしょう。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

英語のリズムを通し、楽しく学ぶ…「英語絵本」の活用

ご家庭で「英語は楽しいもの」ということを体験させる方法があります。まず、低学年のお子さんにオススメするのは、英語の絵本です。絵本と言ってもストーリーのある物語ではなく、シンプルな言葉の繰り返しです。

 

代表的なのは『Brown Bear, Brown Bear, What do you see?(邦題:くまさん くまさん なにみてるの?)』です。

 

リズムが良く、フレーズも簡単なので、小さなお子さんもすぐに覚えられるでしょう。イラストは『はらぺこあおむし』で有名なエリック・カールさんで、とてもきれいです。CDつきもありますので、親子で一緒に読んで英語のリズムを楽しんでください。

英語音声+「耳の不自由な方向け」字幕で映画鑑賞

小学5・6年生のお子さんには、絵本はつまらないかもしれません。学校で英語学習もしているので、ゲームや歌はしたことがあるでしょう。そこで、私は高学年のお子さんには、英語版ジブリ映画の鑑賞をオススメします。ディズニーから出ている北米版の『となりのトトロ』のブルーレイがオススメです(DVDも出ていますが、日本のプレイヤーでは再生できませんので、ご注意ください)。

 

英語の音声に設定すれば、メイちゃんやさつきちゃんの元気なセリフを英語で聞くことができます。主人公が子どもなので、簡単な単語が出てきます。

 

字幕は「耳の不自由な方向け」のものをオススメします。通常の映画では、英語のセリフと字幕の英語が異なるのですが、その2つが完全に一致しているからです。耳で聞く英語のセリフと字幕で見る英語のセリフが一致したとき、「聞こえた!」と実感できるので、外国語学習の嬉しさが体感できます。

 

例えば、小川が流れている場面では(water running)と字幕がつきます。「水が流れるのはrun(走る)を使う」など、英語独特の表現の仕方も知ることができます。

 

息子が初めて見たときは、「ただいま!」を「I'm home!」と表現することや、小さな子どもがお父さんを呼ぶときはDaddyでお母さんはMommyということに気がつきました。妻も最初は「日本語のほうがいいわ」ともらしていたものの「最後の方は耳が慣れて、聞き取れたときが嬉しかった!」と興奮していました。

 

英語のセリフがあまり聞き取れなくても気にせず、映画を楽しむ気持ちで見てくださいね。北米版ですが日本語でも見られるので、聞き比べてみるのも面白いですよ。

 

お子さんが小さい頃から英語に親しませ、英語は楽しいと教えてあげてください。

 

良い例:「英語がわかると楽しいよ」

悪い例:「まずは国語をしっかりやらないと!」

 

【まとめ】伸ばす親は、まずは英語に親しませる!

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