わが子の学力を上げるにはどうすればよいのでしょうか? 家庭で手軽に実践でき、自主的に勉強する習慣が付く方法を紹介。※本連載は、桜ゼミナール塾長、チャイルドコーチングアドバイザーの安村知倫氏の著書『子どもの成績を「伸ばす親」と「伸ばせない親」の習慣』(明日香出版社)より一部を抜粋・再編集したものです。

「自己採点→もう一度解く」は成績アップの近道だが…

問題を解いていれば、どんな子でも間違えることはあります。子どもの成績を伸ばす原則の1つに「間違えた問題を自分で解けるようにする」ということがあげられます。間違えた問題やわからなかった問題を解き直すだけでも、成績は上がるのです。

 

例えば、明日のテストのためにドリルで勉強して、7割が正解できたとします。もし間違えた問題やわからなかった問題を放置すれば、明日のテストでも70点くらいか、70点を下回るでしょう。

 

一方、問題を解き直し、残りの3割も自分の力で解けるようにしてから明日のテストを受ければ、結果はどうなるでしょうか? ケアレスミスを考えても、80点以上を期待できるでしょう。できなかった問題をできるようにしてテストの準備をしたのですから、その分だけ実力アップするのは当然です。

 

しかし、小学生に自分で間違い直しをさせると、なかなかうまくいきません。教科書や学校のノートを見ながら解いたのに、そのまま赤丸をつけたり、お母さんや友達に教えてもらったのに、同じく赤丸をつけたりしてしまうからです。

 

あるいは、同じ問題をもう一度解くのを面倒くさがったり、正解をチラチラ見ながら解いてしまうこともあります。これでは、自分の力でできなかった問題にも、丸をつけたことになります。丸がたくさん欲しい気持ちはわかりますが、自分で丸つけをすると「甘さ」が出るのです。

 

繰り返しますが、「間違い直し」をきちんとすれば例外なくお子さんの学力は上がります。中学に進学したあとでもそれは同じです。ぜひ、小学生のうちに間違い直しの習慣をつけさせてください。

 

学習効果が抜群の「解き直し」…小学生のうちにしっかりと習慣づけるべき(※写真はイメージです/PIXTA)
学習効果が抜群の「解き直し」…小学生のうちにしっかりと習慣づけるべき(※写真はイメージです/PIXTA)

3色のペンで丸をつけ、問題の「理解度」を視覚化

では、日頃からできる間違い直しの方法をお伝えしますね。丸つけするときに、三色ボールペンで色分けをさせるようにしてください。

 

教科書や授業ノートなどを見ずに、誰にも教えてもらわずに、自分の力で解けた問題は赤丸。

 

教科書や授業ノートを見たり、友達やお母さんに教えてもらった問題は青丸。

 

答えを見て理解できた問題も青丸とします。答えを見ても正解の説明を読んでもわからない問題は、緑の丸。

 

緑の丸はテストまでに友達や学校の先生に質問して解決しておくべき問題です。このように3色を使い分けておけば、テストの準備は青丸と緑の丸を中心に復習すればいいので効率的です。

 

お子さんが慣れるまでは、お父さんやお母さんが丸つけをする様子を見守ってあげてください。

 

ここでは赤・青・緑としましたが、ボールペンの色は好きなもので大丈夫です。ぜひ、ご家庭でも3色ボールペンを使って、間違い直しの習慣をつけてあげてください。

 

良い例:1回間違えは青丸ね!
悪い例:惜しい…おまけで、赤丸!

 

【まとめ】

伸ばす親は、子どもが1人で解いたかを把握する!

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子どもの成績を「伸ばす親」と「伸ばせない親」の習慣

子どもの成績を「伸ばす親」と「伸ばせない親」の習慣

安村 知倫

明日香出版社

親子で力を合わせれば、どんな子も成績が伸びる! 教え方を変えれば、苦手科目も得意に変わる! 「うちの子は集中力がない」 「苦手科目の成績を伸ばしたい」 「応用問題になるとできなくなる…」 「うちの子の成績を…

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