ドコモが2015年以来の返り咲きを果たす
J.D. パワーは、「2020 年携帯電話サービス顧客満足度」の結果を発表した。総合満足度ランキングは下記の通り。
第1位:NTT docomo(582 ポイント)
2015 年以来の総合満足度第1位。 「通信品質・エリア」「各種提供サービス」の2ファクターで最高評価
第2位:au(579 ポイント)
「各種費用」「手続き・サポート対応」「提供端末」の3ファクターで最高評価。
第3位:SoftBank(556 ポイント)
総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に「通信品質・エリア」(23%)、「各種費用」(22%)、「手続き・サポート対応」(19%)、「各種提供サービス*1」(18%)、「提供端末」(18%)、となっている(カッコ内は影響度)。
*1各種提供サービス
:携帯電話会社が提供している各種サービスのことを指す。端末の補償サービスやセキュリティ関連サービス、各種決済サービス、生活・エンタメ関連サービス、ポイントプログラム等を指す。
■コロナ禍で動画やゲーム、ネット通販利用が増加
本年調査では、携帯電話(スマートフォン)端末で利用しているサイトやサービスについて、「動画サイト/映像視聴サービス」や「ゲーム」、「インターネットショッピング」を挙げるユーザーが昨年と比較して5pt以上増加した(図表1参照)。コロナ禍の中、エンタメ利用や日用品購入といった様々なシーンで、オンラインサービスの活用が増加したことが当調査からもうかがえる。
■携帯電話回線自体への影響は限定的
新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛が呼びかけられていた期間中の携帯電話利用への影響を聴取したところ、「携帯電話のデータ通信使用量が従来よりも増えた」という回答は18%と、約2割のユーザーでスマホのデータ通信が増えたとしている(図表2参照)。
しかし、「契約データプランをより上限量の大きいものに変更した/利用料金が上がった」というユーザーは5%と少なく、多くが契約範囲内での利用に留まったと推測される。また「携帯電話を外で利用する時間が減り、データ通信使用量が従来よりも減った」と回答したユーザーも15%いた。
当調査では、携帯電話ユーザーの8割以上が、固定インターネット回線等の他の回線サービスも契約していることが確認されており、多くが自宅にオフロード環境を保有している。コロナ禍において様々なオンラインサービスの利用が増えた中、携帯電話回線自体のトラフィック増といった影響は限定的となっていると考えられる。