東京のなかでもリーズナブルな中古マンション
■保谷の人口構造
国勢調査を中心に、保谷エリアの人口構造をみていきます。
「保谷」のある西東京市の人口は20万人強、また隣接する練馬区は71万人強。世代別でみると、西東京市は15歳未満と65歳以上の高齢者が東京都平均を上回る自治体です。「保谷」周辺に目を向けると、15歳未満の人口が東京都平均を2ポイント近く上回る一方で、15~64歳未満の労働者人口は東京都平均とほぼ同程度。ファミリー層の割合が多いエリアです。(図表1)。
世帯の状況をみてみても、西東京市の単身者世帯率は東京都の平均を10ポイント、駅周辺はさらに5ポイント近くも下回ります。1世帯当たりの人数も東京都平均は1.99人に対し、「保谷」周辺では2.31人。ファミリー層から支持されるエリアであることがわかります(図表2)。
このような傾向から、「保谷」周辺の持ち家率は、東京都平均を7ポイント近く上回る55.43%(図表3)。また5年定着率も、持ち家率に近い56.26%(図表4)。「保谷」周辺では持ち家派が多数派となりますが、それでも4割以上が賃貸派であることから、投資家にとっても十分検討できるエリアだといえるでしょう。
■不動産マーケットの状況
保谷エリアの家賃相場をみていきます。駅徒歩10分の1Kの平均家賃は5.28万円、11分を超えると4.14万円と、20代会社員でも適正家賃内で居住可能な水準です。駅距離による家賃下落率は78%。西東京市の平均と比較し、駅距離が家賃に影響を与えやすいエリアだといえるでしょう(図表5)。
「保谷」周辺の1㎡当たり46万円ほど。西東京市の平均は上回りますが、東京都平均は30万円近くも下回ります。初期費用を抑えた不動産投資がかなう可能性があります(図表6)。過去5年の中古マンションの取引件数をみていくと、四半期平均で4.5件程度。2016年第4四半期、2017年第1四半期に9件の取引を記録しています。時期よって増減はあるものの、一定のマーケットが存在しているといえます。2019年第4四半期~2020年第1四半期は、5年平均を下回る件数で推移。コロナ禍の影響も考えられるので、2020年第2四半期以降のマーケットに注視しましょう(図表7)。