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アジア諸国の債券ファンドを取り扱う「BEAユニオン投信」

本格的な海外口座活用の場として、やはり真っ先に名前が挙がるのが「香港」。本連載では、4月5日に刊行された『グローバル資産防衛のための「香港銀行口座」活用ガイド』の中から一部を抜粋し、香港からアクセスできる世界的にも著名な「ファンドハウス」の最新事情を紹介します。

様々な著名ファンドハウスにアクセス可能な香港

香港の銀行で取扱いのあるファンドハウスを紹介するに際して、「日本ウエルス銀行(Nippon Wealth Limited, a Restricted Licence Bank、以下NWB)」で実際に購入できるファンドを見ていきます。NWBは、2015年5月に香港で開業し、個人投資家向けの資産運用サービスを提供する日系金融機関です。口座開設からその後の取引もすべて日本語で対応可能であり、最低10万米ドル(約1,200万円)の預り金から口座開設出来ます。大多数が英語を苦手とする日本の富裕層・投資家にとって、非常にアプローチのしやすい香港の金融機関です。

 

NWBでは「定期(外貨)預金」をはじめとして「ファンド」「債券」「保険商品」に投資できますが、注目すべきは日本では取り扱いのない、高い運用益を上げているファンドが数多くあることです。実際に、NWBが提供しているファンドは世界的に著名な「ファンドハウス」が運用しているものが数多く揃っています。下記表は、現在取り扱っているファンドの一覧です。これらファンドハウスについて簡単に解説し、さらにそれらのハウスが扱っているファンドについても紹介します。

アジアの新興国債券運用に強みのある投資運用会社

《BEA(BEA Union Investment Manegement Limited)、ビーイーエー・ユニオン投信》

ビーイーエー・ユニオン投信(以下、BEA)は、香港の地場銀行である「バンク・オブ・イースト・アジア(Bank of East Asia)」とドイツの運用会社である「ユニオン(Union)」が合弁でつくったファンドハウスです。BEAは、HSBC、ハンセン、スタンダードチャータード銀行に次ぐ香港第4位の規模を誇る地場銀行です。

 

「BEAユニオン投信」の特徴は、中国やインドといったアジアの債券に、同じくアジアを拠点とする運用会社が投資している点です。アジアの債券といっても、中国やインドなどのエマージング(新興国)企業の債券に投資することが多く、たとえば中国企業の債券などは現在でも年率6~8%の高い金利で発行されています。そういう意味では、世界でも数少ない高い運用益が確保されている債券に投資しているファンドであるということです。 アジア諸国の債券ファンドは、日本では債券そのものも含めてほとんど扱われておらず、日本の個人投資家は国内では買うことができません。

 

アジアの債券は、全体的に安定したパフォーマンスが続いており、ドルベースでの運用益でも順調な収益を出しています。NWBが扱っている「ビーイーエー・ユニオン アジア債券ファンド(BEA Union Inv Asia Bd&Ccy A Acc)」は、同行に口座開設した投資家からの人気も高く、このファンドを買いたいために口座を開設した投資家もいるそうです。

 

● BEAユニオン アジア債券ファンド

(BEA Union Investment Asia Bond & Currency Fund A Acc)

 

アジア債券ファンドの中では高い運用益を達成しており、過去5年の平均トレイリング・リターンは年率換算で7.235%(米ドルベース、2015年11月12日現在)を達成しています。モーニングスターのレーティングでは、アジア債券の中で唯一、3年連続の5つ星を獲得しています。 米ドルで運用しており、たとえば次のような銘柄に投資しています。保有銘柄のトップ5を紹介すると、その高い利回りの理由が分かります。

 

① Road King(香港)

表面利率9.875%、2017年9月18日償還、保有率3.64%

② Theta Capital(インドネシア)

表面利率7.00%、2019年5月16日償還、保有比率3.49%

③ Country Garden(中国)

表面利率7.875%、2019年5月27日償還、保有比率3.22%

④ Longfor Properties(中国)

表面利率6.875%、2019年10月18日償還、保有比率3.20%

⑤ Shimao(香港)

表面利率6.625%、2020年1月14日償還、保有比率3.07%


一方、このファンドの資産配分状況を見てみると、次のように半分以上を中国債券が占めています。中国の旺盛な資金需要を物語るポートフォリオですが、今後の中国経済の動向を見守る必要はあるかもしれません。

 

① 中国……53.55%
② インドネシア……16.61%
③ 香港……11.48%
④ インド……9.98%
⑤ 現金……4.97%
⑥ その他……3.41%

 

ちなみに、最低投資金額は2,000米ドル。日本は、中国に直接投資できる運用会社が少ないこともあり、個人投資家向けのアジアファンドはあまりありません。現在、債券市場の規模で見ると、中国は日本を上回る大きなマーケットになっています。


世界的な趨勢として、欧州や日本は依然として「金融緩和」の方向にあり、緩和終了の目途もたっていません。そういう意味では当面、債券価格は上昇。債券ファンドの魅力は高くなっています。

経済ジャーナリスト

雑誌編集者等を経て1982年に独立し、経済、金融などのジャンルに特化したフリーのライター集団「ライトルーム」を設立。雑誌、新聞、単行本などで執筆活動を行う他、テレビ、ラジオ等のコメンテーターとしても活動している。

著者紹介

連載香港からアクセス可能な著名「ファンドハウス」の最新事情

本連載は、2016年4月5日刊行の書籍『グローバル資産防衛のための「香港銀行口座」活用ガイド』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。
本連載の記載の内容は情報の提供および学習を目的としたものであり、本連載を用いた運用は、必ずご自身の責任と判断によって行ってください。また、本連載の内容に関して運用した結果については、著者および株式会社幻冬舎メディアコンサルティング、合同会社幻冬舎ゴールドオンラインはいかなる責任も負いかねます。また、本書に記載されている情報は2016年4月現在のものであり、今後変更されることがあります。

 

グローバル資産防衛のための 「香港銀行口座」活用ガイド

グローバル資産防衛のための 「香港銀行口座」活用ガイド

岩崎 博充

幻冬舎メディアコンサルティング

世界有数の金融センター香港の魅力から、現地金融機関の特徴、日本人に最適な銀行での具体的な口座開設手順、さらには購入可能な金融商品と運用のポイントまで海外銀行口座の活用方法を徹底ガイド!

 

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