安定的に人口増加、駅北側に災害リスクの高いエリアが
■将来人口と災害リスク
不動産投資において、人口は重要なファクターとなりますが、日本は現在、人口減少期で東京も例外ではありません。今後、不動産投資において、エリア選定がより重要になります。
杉並区は今後も安定的な人口増加が予測されているエリアです。また黄色~橙で10%以上、緑~黄緑0~10%の人口増加率を表し、青系色で人口減少を示すメッシュ分析で荻窪エリアをみていくと、安定的な人口増加を示す黄緑が広がり、今後の不動産投資を考えるうえで有力なエリアだといえます(図表8)。
また今後で不動産投資を考えるうえで心配な災害リスクですが、荻窪周辺はどうなのでしょうか。東京都による「地震に関する地域危険度測定調査」では、東京の地盤を12種類に分類し、地震の際にどのような被害が出るのかを町丁別に評価していますが、荻窪付近は地震の際に揺れが少ない「台地」に分類され、各項目も「1~2」の評価。しかし駅北側の「天沼地域」はリスクが高く、「天沼1丁目」は総合評価「5」と、都内でも最もリスクの高いエリアのひとつに数えられています(図表9)。
これは建物が密集しているうえ、天沼三丁目にあった「弁天池」に由来するという地名からもわかるとおり、もともとは湿地帯で地盤が緩く、地震リスクが高いと評価されています。荻窪周辺では、これらの数値を意識した物件選びが、ひとつの方法になるでしょう。
■まとめ
JRと丸ノ内線が利用でき、新宿へのアクセスも良好な「荻窪」。駅周辺は杉並区の中核として栄える一方で、その外縁には、古く文化人に愛された別荘地の面影を残す、成熟した住宅地が広がっています。
利便性の高さから現役の単身者から支持されるエリアで、周辺の不動産取引きも活発に行われています。
災害リスクも一部のエリアを除き低く、今後の人口増加も期待されることから、有力な投資エリアだといえるでしょう。
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