140字のTwitterのように、簡潔に考えを書き出す
じゃあ自分の欲求への自己理解をさらに深めるためには、どうするべきか。
そういうときは「ひらがな」で説明してみましょう。
漢字をひらがなに直すみたいな気持ちで、自分のなりたいと思ったものを分解してみる。
そして、それをTwitterと同じ140字で説明してみる。長すぎてもややこしくなるんで、一番平易な言葉で簡潔に「あなたにとって教師って何だと思う? 140字でひらがなで言ってみよう!」という具合に。
短く説明すればするほど、自分にとって一番大事な部分だけを抜き出した辞書になり、自己理解が進みます。小学3年生の頃の自分でもわかるように、かみ砕(くだ)いて解説してみてください。
結局、人生の問題の何割かは、自分のなりたいものに対して、「どうして?」を深く考えないから発生しています。イメージだけで人生計画を描いているから破綻(はたん)する。「教師になりたい」なら、まず「教師って何だっけ?」の問いから始めなくてはいけない。
あなたにとって、教師=「えらそうに怒鳴(どな)れる人」だとしたら、商品買ってコールセンターでクレームつけて怒鳴ってるおじさんになれば大学に通う費用はかからないし、「人に教えられる人」なら塾講師になったって別にいいわけじゃないですか。
それがわかれば、たとえ教師になれなくても、根っこにある本当の欲求の叶え方は見つかる。「プロゴルファー」や「売れっ子アイドル」みたいな無理ゲーな職業になりたい場合も、上手に欲求をスライドできれば、他のことで自分を満足させられるかもしれないわけです。
自分の目的を果たすのに「より低コストでできる代替案はないか」と考えることは、人生の自由度を大きく広げてくれます。
一般的に見たらその代替案は「教師をあきらめた」ように映るかもしれません。でも実は、教師になるよりもはるかに低コストで自分の真の欲求を叶えている。
逆にせっかく実際に教師になれたとしても、「仕事の7割ぐらいは面倒な校内政治だった」とか「教える以外の雑務が多い教師は向いてなかった」なんてズレもあるかもしれない。
それなら「自分は実は教師になりたいんじゃなくて、教えることをしたいだけなんだ」みたいに奥底の一番の欲求に先に気づけていたほうが、結果的に豊かになれるわけです。
プロ奢ラレヤー