職場で、家庭で、街で……。あなたのまわりになぜかいつもイライラしている人はいませんか? また、あなた自身も気分や体調、ストレスにより怒りが抑えられないという場面もきっとあるはず。「一般社団法人日本アンガーマネジメント協会代表理事」を務める安藤 俊介氏が現代人のイライラに対処するテクニックを紹介します。本連載は、安藤氏の著書『あなたのまわりの怒っている人図鑑』(飛鳥新社)から一部を抜粋した原稿です。

 

自粛中だろ、県外ナンバーは帰れ!

 

特徴:正義感が強く、間違っている相手には何をしてもよいと思っている。マナーを守っている自分が損をしている気分になり我慢ならない。

 

Why? なぜ怒る:自分の考える正義が絶対だと信じているため、そこから逸脱している人 を激しく叱責する。高じて危害を加えるなどの実力行使に出ることも。

悪は罰せられるべきという歪んだコアビリーフ

正義感の強い人は、「絶対にxxしなければならない」「xxであるべき」というコアビリーフが強く、しばしば他者とトラブルを起こします。規則を守らない人を公衆の面前で叱責する、それだけでは飽き足らず実力行使までしてしまうなど、新型コロナウイルスによる緊急事態で急増した「自粛警察」などは、まさにその典型的な例でしょう。

 

皆が自粛している中、それを守らない行為への攻撃は正当化しやすく、県外ナンバーの自動車への嫌がらせや営業中のお店への貼り紙、電車やお店の中でのマナーをめぐるいさかいなど、正義のかっこうのはけ口となりました。

 

(画像はイメージです/PIXTA)
(画像はイメージです/PIXTA)

 

正義感で怒ってくる人は、「この世は公平であり、正義は報われ悪は罰せられなければならない」と信じています。このような先入観を公正世界仮説と言います。一見正論のようですが、些細なことまですべて裁かれるとなると、息苦しい世の中になります。

 

「正義」などは立場が変わったり価値観が変わったりすれば、あっさりひっくり返るもの。安易に振りかざすと自分の首を締めることになります。もし自分が、他人のモラル違反を見て義憤に駆られることがあったら、まずは自分の思う正義が本当に正しいかどうか、検証するクセをつけましょう。

 

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