具体的かつ冷静に要望を伝える
怒りの気持ちを伝えるときは、相手に「このように言われて(されて)怒っている」という気持ちを伝えるのではなく、「何が嫌か(原因)」「何をしてほしいか(要求)」を伝えることが大切です。
たとえば、ただ「怒鳴らないでください!」と言うのではなく、「私は、強く怒鳴られると不安になって冷静に考えられなくなるので、静かな声で話してほしい」と冷静に言うのです。怒鳴り声に怒鳴り声で返すと、お互いにどんどん怒りがエスカレートしてしまいます。
主語を「I(私)」にする「アイメッセージ」で伝える
頭ごなしに怒鳴りつける人は、「お前の責任だぞ。どうしてくれるんだ」「こんなこともできないのか」など、相手を追い詰めたり、貶めたりする言い方をよくするものです。そのような言い方をしても、相手の反感を買うだけで、態度を改めさせることはできないでしょう。
これらの言い方の特徴は、主語が「You」になっていること。これを、主語が「I(アイ)」になる「アイメッセージ」に変えてみましょう。
たとえば、「お前の仕事が遅いから、迷惑してるんだ」ではなく、「私は、仕事が予定どおり進まなくて困っている」と言えば、伝わるのはあなたの思いであり、相手に責任を追及するニュアンスは後退します。
また、「お前の仕事が遅い」ことにではなく「仕事が進まないこと」に対して困っている、という言い方をすることで、相手が不愉快な思いをしなくて済みます。