職場で、家庭で、街で……。あなたのまわりになぜかいつもイライラしている人はいませんか? また、あなた自身も気分や体調、ストレスにより怒りが抑えられないという場面もきっとあるはず。「一般社団法人日本アンガーマネジメント協会代表理事」を務める安藤俊介氏が現代人のイライラに対処するテクニックを紹介します。本連載は、安藤氏の著書『あなたのまわりの怒っている人図鑑』(飛鳥新社)から一部を抜粋した原稿です。

具体的かつ冷静に要望を伝える

怒りの気持ちを伝えるときは、相手に「このように言われて(されて)怒っている」という気持ちを伝えるのではなく、「何が嫌か(原因)」「何をしてほしいか(要求)」を伝えることが大切です。

 

たとえば、ただ「怒鳴らないでください!」と言うのではなく、「私は、強く怒鳴られると不安になって冷静に考えられなくなるので、静かな声で話してほしい」と冷静に言うのです。怒鳴り声に怒鳴り声で返すと、お互いにどんどん怒りがエスカレートしてしまいます。

主語を「I(私)」にする「アイメッセージ」で伝える

頭ごなしに怒鳴りつける人は、「お前の責任だぞ。どうしてくれるんだ」「こんなこともできないのか」など、相手を追い詰めたり、貶めたりする言い方をよくするものです。そのような言い方をしても、相手の反感を買うだけで、態度を改めさせることはできないでしょう。

 

これらの言い方の特徴は、主語が「You」になっていること。これを、主語が「I(アイ)」になる「アイメッセージ」に変えてみましょう。

 

 たとえば、「お前の仕事が遅いから、迷惑してるんだ」ではなく、「私は、仕事が予定どおり進まなくて困っている」と言えば、伝わるのはあなたの思いであり、相手に責任を追及するニュアンスは後退します。

 

(画像はイメージです/PIXTA)
(画像はイメージです/PIXTA)

 

また、「お前の仕事が遅い」ことにではなく「仕事が進まないこと」に対して困っている、という言い方をすることで、相手が不愉快な思いをしなくて済みます。

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あなたのまわりの怒っている人図鑑

あなたのまわりの怒っている人図鑑

安藤 俊介

飛鳥新社

コロナ疲れで「怒っている人」急増中! 日本で一番「怒り」に詳しい専門家が、「怒り」に巻き込まれない、巻き込まないためのテクニックを伝授! 自粛警察、ネットいじめ、あおり運転、電車内暴力、モンスタークレーマー…あな…

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