特徴: 自分が生きにくいのは、誰かのせいだと信じている。悪い世の中は、一気に変えなければならないと思っている。他者に厳しく身内に甘い。
Why? なぜ怒る: 観察力が高いことが仇(あだ)になり、社会システムのアラが気になって他の人 が気にしないようなことで怒る。理想が高く、なかなか満足できない。
社会に不満を持つが、自分で変えようとは思わない
社会が悪いと憤(いきどお)る人は、今の生きづらい世の中を作り出している原因が、社会システムの欠陥にあると考えています。怒りの対象は社会そのものですから、特定の個人よりもテレビや新聞など、声が届かない相手に向かって文句を言い続けます。
この人たちが残念なのは、文句は言うけれど「だったら仕組みを変えよう」という考えには至らないところ。社会を変えたいという情念はあるものの、一方では「自分ひとりががんばったって社会が変わるわけがない」という無力感に支配されています。かくして今日も、具体的な行動は伴わないまま、テレビのコメンテーターに向かって「社会が悪い」と怒ることに全力を注ぎ続けます。
一方で、このタイプの人は観察力が鋭く、細かな点に気づく力が人より優れているという美点があります。このせっかくの観察力、洞察力を前向きに使ってほしいもの。たとえば、今の政治に不満があるのなら、次の選挙では別の政党や候補者に投票するといった小さな行動でもいいのです。
世の中に対する不満を持つことは誰にでもあります。不満を募らせるだけでなく、自分でもできる小さなことを探してみることがイライラを解消するコツです。