「稼げる仕事」は本当か?23歳デベロッパーの年収は…
建物のよさを推し量る一つの基準として、建築や施工、くい打ちを担当した会社を見るというのがあります。そこが評判のいい有名企業であれば、それなりの代金を支払い、しっかりした建物をつくろうという意思が見て取れます。例えば、大手デベロッパーである住友不動産や三井不動産の建築の多くを担当しているのは住友建設ですが、その質はやはり高く、築後10年、20年経っても見た目がほとんど変わりません。
もう一つ重要なのは、窓口となっている人間が信用に足るかどうかです。耳触りのいい言葉ばかりを並べ、デメリットやリスクに触れないような相手は要注意です。本当に投資家のことを思ってくれる人の場合には、いきなりお金の話はしません。
「そもそもなぜ不動産投資を始めようと思ったか」「不動産投資の目的、出口はどこか」という人生設計から相談に乗り、「目的を叶えるためにどうするか」と考える相手であれば、それなりに信頼できると思います。
■〝稼げる仕事〟は本当なのか? 「年収」のリアル
不動産投資業界といえば、派手なイメージがある人もいるでしょう。実際に、稼ぎが高く、夜な夜な遊び歩いているような人たちも多くいます。では、果たしてどれくらい稼げるものなのか。業種ごとに大まかに示してみたいと思います。
新築1Rデベロッパーは、売上によってインセンティブが変わる会社がほとんどです。営業部隊では、年齢もキャリアも関係なく、「売った人」が正義です。
23歳で入社したとしても、年に7戸売ることができるなら、その年収は800万円ほどになるはずです。出世して上司となれば、部下たちの売上の一部が懐に入ってくるようになるため、収入はさらに増えます。担当者レベルでも、最大で2000万円ほどまでは上がります。
売買仲介会社は、社員雇用ではなく業務委託のかたちで雇用契約を結ぶケースがよくあります。売上の形態により収入は変わり、一般的な仲介手数料は物件価格の3%なので、仮に1000万円の物件の仲介をしたなら、ざっくりいうと30万円が手数料となります。また、大手の仲介会社は社員を雇用していますが、その給料は支店長クラスで年収1500万円ほどという印象があります。
管理会社に関しては、完全にその組織の給与体系に依存しますが、大手の管理会社の部長クラスで600万円ほどのようです。