介護技術の本質は職員が持っている「優しさ」
医師や看護師などの場合、いくら人間性に優れていたとしても、技術が無かったり、知識や経験が少ない者に手術をしてもらおうと思う人はいないはずです。逆に、多少人間性に問題があったとしても腕がよい医師であれば、自身の身体を託そうと思うはずです。
あのホームは「よい介護をしている」とか「よくない介護をしている」とか、噂話のレベルでネット上に散見されますが、真意を理解するためには、その老人ホームに住み、実際に生活をしてみなければわからないはずなのです。
介護サービスは誰にでもできます。資格制度はありますが、資格は無くても素晴らしい介護技術を身につけ、入居者から大きな支持を得ている介護職員は数多く存在します。
そして、介護技術の本質は、職員一人一人が持ち合わせている「優しさ」によるところが大きいのです。
やりすぎれば過剰介護だと言われ、やらなければ、何もしていない、放置だと言われます。さらに、ホームの考え方と自分の考え方との間で板挟みになり、介護職員は日夜戸惑いながら働いています。その事実を、入居者やその家族は知っておく必要があるのではないでしょうか。
小嶋 勝利
株式会社ASFON TRUST NETWORK 常務取締役