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都内感覚はNG！理想の郊外型の暮らしを手に入れる
駅周辺の家賃水準をみていきましょう。駅から徒歩10分圏内の1Kの平均家賃は4.57万円、11分を超えると3.77万円（図表1）。同条件の東松山市の家賃水準は、駅10分圏内で4.54万円、11分を超えると3.79万円。「東松山」駅周辺は、東松山市の平均とほぼ同程度の家賃水準です。
会調べ（7月14日時点）
※単位は万円
厚生労働省が発表している「賃金構造基本統計調査」によると、都内勤務の男性会社員の平均月給は、25～29歳で27.5万円、30～34歳で34.1万円、埼玉県勤務で25～29歳で24.8万円、30～34歳で28.6万円となっています（図表2）。企業規模によって平均給与は異なりますが、そこから住民税や所得税などを差し引いた手取り額の1/3以内を適正家賃と考えると、都内勤務20代後半は6.9万円、埼玉県勤務は6.2万円、都内勤務30代前半は8.5万円、埼玉県勤務は7.1万円となります。
※10名以上の企業対象
※数値は所定内給与額
※単位は万円
「東松山」駅周辺は、20代会社員でも十分に検討できる家賃水準です。大手ポータルサイトで20代適正家賃内、駅チカ10分圏内といった条件で検索すると、都内に比べると選択肢は少ないものの、多くの物件が見つかります。
間取りを1Kや1DKで絞ると、4～5万円台（共益費等込）、2DK、2LDKでも6～7万円台、さらに駐車場込みという物件もあります。また物件数の1/4は、新築、または築5年以内の築浅物件。築年数にこだわりのある人でも、条件に合った物件を見つけやすい環境といえるでしょう。
交通面はどうでしょうか。「東松山」から「川越」24分、「池袋」は57分、「大宮」は「川越」乗換えで53分（所要時間は平日8時に「東松山」駅を出発した場合の目安）。さらに座席指定制の優等列車「TJライナー」を使えば、6時15分「東松山」発「池袋」7時5分着、8時22分「東松山」発「池袋」9時11分着。プラスαの料金はかかりますが、ゆったりとした通勤が叶います。
買い物環境はどうでしょうか。東松山は典型的な車社会で、駅前に買い物環境が整っているわけではありません。駅周辺に限っていえば、駅から徒歩20分ほどのところに「マミーマート」「コープみらい」「業務スーパー」といったスーパーがありますが、仕事帰りに寄るような立地ではありません。最寄り品を購入するスポットは駅周辺ではなく幹線道路沿いに立地しているので、平日はコンビニなどに頼り、休みの日には車や自転車で最寄りの買い物スポットに出かける、というのが日常のパターンになりそうです。
飲食店も同様です。駅前には牛丼チェーン店が1店あるほかは、居酒屋チェーンがある程度。都内主要駅などではお馴染みの、単身者でも入りやすい大手飲食チェーン店は幹線道路沿いにあり、駅前で食べて帰宅するという生活パターンは「東松山」では厳しいでしょう。外食派の人は帰りの電車に乗り込む前に食事を済ませるか、コンビニなどで弁当を買って帰る、というのが日常になりそうです。
巨大ターミナル「池袋」から1時間圏内の「東松山」。市内の会社員の10人に1人は都内に通う、東京のベッドタウンです。しかし街は完全に郊外型。駅前で生活を完結することはできず、車がないと少々不便を強いられます。しかし東松山ICがあるなど道路環境は良好。車があれば生活の幅がぐんと広がります。
都会にはない暮らしが送れるのが、通勤1時間圏に住む魅力。オンとオフと切り替えたい、リモートワークが進んでいるからゴミゴミした都内に住む必要はない……など、都会暮らしのメリットに魅力を感じない人には、ちょうどいい郊外としておススメしたい街です。
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