期待値とは「平均いくらのリターンが望めるか」
個別株を買う場合に、資金内で何銘柄買うのがよいかは、誰しも迷うところです。ある銘柄に資金を集中させれば他の銘柄が買えなくなりますし、逆にあまりにも分散投資をしすぎると、一銘柄への投入資金が少なくなります。
そんな時には、各銘柄を買った時に得られる利益の「期待値」を計算してみると、銘柄数を決めやすくなります。
期待値というのは数学の確率・統計分野で用いられる値ですが、簡単にいうと「賭け事で、平均いくらのリターンが望めるか」を示す値です。
たとえば、10,000円が1/4の確率で当たるくじがあったとしたら、
10,000×1/4=2,500
で、期待値は2,500円となります。
もう少し複雑な例を挙げると、10,000円が1/8の確率、5,000円が1/4の確率、2,000円が1/2の確率で当たるくじの場合は、
10,000×1/8=1,250、5,000×1/4=1,250、2,000×1/2=1,000
で、それをすべて足すと、
1,250+1,250+1,000
で、期待値は3,500円となります。
なお、前者のくじよりも後者のくじの方が期待値が高いので、あくまで確率的にですが、リターンの大きなくじだと言えます。
しかしながら、その後者のくじも4,000円で売られていたら、期待値はその87.5%の3,500円しかありませんので、確率的には損をするくじだと言えます。もちろん運が良ければ10,000円か5,000円を手に入れることができますが、たくさんやればやるほど、損をしていくでしょう。