「手数料」と「税金」を抑える
株式のトレードに必勝法はありません。そもそも、もしそれがあればみんながそれを実践するため、それは必勝法ではなくなってしまいます。
しかし、「必敗」を防ぎ「必勝」に近づく手段はあります。
そもそも株式の売買には手数料がかかります。それは、必ず支払わなければいけないお金です。しかし、手数料は証券会社によって違います。取引額が50万円以下ならば一番安いのはA社、100万円になれば一番安いのはB社、500万円になれば一番安いのはC社など、取引額によって手数料最安値の証券会社は変化します。また、現物取引と信用取引でも、各社で手数料体系は異なります。さらに、1回の取引ごとに手数料がかかるプランと、1日の合計売買金額に対して手数料がかかる定額プランも、各社で用意されています。
このように、各社それぞれに手数料体系には特徴がありますので、自分の取引手法において最安の手数料となる証券会社を選ぶことが大切です。
もちろん、各証券会社に提供されるツールの使いやすさも重要です。しかし繰り返しますが、手数料は必ず支払わなければいけないお金です。ですから証券会社の選定は欠かせません。
なお、売却益が発生した時には、税金も必ず支払わなければいけません。ですからNISA口座を開設して税金の支払いを抑えることも大切です。
「やめるときに、しっかりやめる」強い意志をもつ
さて、長期的に企業の株価は業績に連動しやすいものですが、短期における株価は市場参加者のあらゆる思惑に左右されるため、摩訶不思議な動きをすることが珍しくありません。特に短期売買の極致でもあるデイトレードでは、その傾向が一層強くなるといえます。
ファイナンス理論のひとつに「ランダムウォーク理論」というのがあり、これは簡単にいうと、「株価の値動きはランダムで、上がる確率も下がる確率も同等である」という理論です。賛否両論はあるかもしれませんが、確かに株価が上下している面は大きいでしょう。
上がる確率と下がる確率が同等であるならば、それほど分の悪い勝負ではありません。誰かが損した分が、自分の儲けになるのです。また、チャート分析、情報収集による市場心理の分析も加えれば、より勝算を上げることも可能です。
数学的に、単純に勝ち負けの確率が五分五分ならば、その賭けを繰り返すほど利益はゼロに近づいていきます(株式投資の場合そこから手数料と税金を引かれますので、それを抑えるのはやはり重要です)。
そして勝った時にそれ以上の欲を出さずにやめれば、そこで利益を確定させることができます。一方、負けた時にも熱くならずに、その損失分を取り返そうとせずに損切りしておけば、損失は一定額に抑えられます。重要なのは、やめるときにしっかりとやめる冷静さと意志の強さを持つことです。