激動の時代に翻弄されず、豊かで安定した生活を送るためには、自身で資産形成をすることが必要です。本連載は、収益不動産経営コンサルタントの三木章裕氏の最新刊で、2015年8月に刊行された『空き家を買って、不動産投資で儲ける!』(フォレスト出版)の中から一部を抜粋し、各年代ごとにふさわしい不動産投資による資産形成法をわかりやすく紹介します。

40年たっても貸し続けられる物件を購入する

70歳の夫婦で、賃貸不動産経営で毎月100万円の家賃収入を得て、銀行融資をすべて返済、無借金状態で、まだ20年間(90歳まで)貸し続ける物件を持つこと。これは50歳で40年間貸し続ける物件を20年のローンで買うと70歳で完済、つまり、残り20年間を貸し続ければ可能です。

 

たとえば、税務署の法定耐用年数から見ると、鉄筋コンクリートで47年、鉄骨で34年、木造で22年となっていますが、もちろんメンテナンスをちゃんとすれば、どの構造物件でも40年くらいは平気でもちます。

 

税法上の耐用年数と実際に使える使用年数は違います。とにかく、40年たっても貸し続けることのできる色あせない物件を購入することです。ヨーロッパなどでは、築年数100年以上のアパルトマンも結構、現役で頑張っています。

 

毎月100万円家賃収入で借金返済を終えていれば、まるまる使えるわけですが、物件の維持費として毎月30万円ずつ積み立てておいても、毎月70万円は使えるお金が残ります。

 

前回の例で言えば、夫婦2人で「ゆとりのある老後資金」が手に入ります。これだけあれば老後、子供たちに迷惑をかけずに優雅に暮らせます。資産づくりをする人なら最低この老後資金の確保が共通のゴールとなるでしょう。あとは、それぞれのライフプランで考えればいいのです。

厳選することで手に入れる「虎の子物件」とは?

毎月100万円の家賃と言えば、10万円の家賃が取れる物件なら10軒、5万円の家賃なら20軒程度なので、あなたが思っているほど大規模な賃貸物件ではありません。マンション物件なら、1棟売りの物件を1つか2つ持てばこれくらいの規模はすぐ叶います。


ここでミソなのが、投資資金の借り入れの返済を終えて、そこからまだ20年間は賃貸できる物件でなくてはならないということです。しかも合計40年間は貸し続けられる物件を購入しなければなりません。そこである程度、利回りが落ちても、質の高い物を手に入れる必要があります。

 

私はこれを「虎の子物件」と呼んでいます。

 

ただ、いくら利回りを気にしないと言っても、毎月の家賃で毎月の借入金の返済ができる程度の利回りは必要です。まさに借入(他人のお金)と家賃収入(他人のお金)で返済できる、あなたが余計なお金を用意しないで自分の資産にする方法です。

 

そうするとフルローン(購入資金をすべて借り入れでまかなう)の場合だと、20年で完済するためには利回りが8%程度は必要でしょう。8%というのは金利が5%の場合で、なんとか元利均等で毎月返済できる程度です。今は結構低金利でも借りられますが、維持管理運営費資金に対する余裕を見れば、8%の利回りは確保したいところです。

 

虎の子物件はほかの物件に比べて厳選しなければなりません。

空き家を買って、不動産投資で儲ける!

空き家を買って、不動産投資で儲ける!

三木 章裕

フォレスト出版

日本は7軒に1軒の空き家(古家)があると言われています。今や社会問題にもなっている空き家ですが、少額で購入することができ、おしゃれなリフォームをかければ、高利回りのお宝賃貸物件になるのです。空き家不動産投資は今が…

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