激動の時代に翻弄されず、豊かで安定した生活を送るためには、自身で資産形成をすることが必要です。本連載は、収益不動産経営コンサルタントの三木章裕氏の最新刊で、2015年8月に刊行された『空き家を買って、不動産投資で儲ける!』(フォレスト出版)の中から一部を抜粋し、各年代ごとにふさわしい不動産投資による資産形成法をわかりやすく紹介します。

早期セミリタイアを目指すなら質より利回りを優先

不動産投資でセミリタイアを早期にしたい人もいるはずです。そういう人は1~2年、小さな物件の大家業を経験したら、一気に加速して物件を購入しなければセミリタイアは正直叶いません。

 

まず、セミリタイアしたい方は購入物件として大事なのは、質より利回りです。資産を残す発想から借り入れと諸経費を支払っても手残りの資金があるものでないと、とうてい仕事を辞めてから食べていけません。節税効果のあるうちに、家賃収入も頭金にして短期間の間で買い進めなければなりません。

 

セミリタイアしたあとの収入をいくらくらいにするかで変わってきますが、たとえば、手元に年間600万円ほどの収入を残したければ、毎月50万円ほどの手元資金が必要です。

 

銀行の返済と諸経費を引いて手元資金を残すなら、標準的な投資で、利回りで10%前後は最低必要でしょう。利回りが低い物件だと、返済して諸経費を払うと何も残らないということになります。標準的な不動産投資物件で10%の利回りを確保できれば、20年返済の融資を返済して諸経費を支払って、手元に家賃の2~3%の資金が残る計算です。

 

ということは、逆算すると月々50万円ほど手元に残すには、年間600万円で、2%ほどで割り戻すと約3億円の投資が必要という計算になるのです。

 

自宅で3億円を買うとなると大変ですが、投資不動産の場合、家賃収入と物件担保が提供できるわけですから、きちんと担保評価(積算評価)が出るものであれば、そう難しい金額ではありません。

 

セミリタイアをしたい人ならこれくらいの物件を購入できるまでは退職しないでください。毎月給料が入るサラリーマンだからこそ、有利に融資が受けられるわけです。独立して自営業者扱いになったら、さっぱり貸してもらえなくなる可能性があります。

 

日本では少々稼いでいる中小企業の社長より、サラリーマンのほうがよっぽどお金を借りやすくなっています。この原理を利用しない手はありません。サラリーマンというゴールデンタイムがあなたの味方です。

「商いは傘のように心得るべし」

不動産投資初心者は、不動産投資や賃貸経営について少々勉強する時間も必要で、また失敗しないためにも、最初はリスクの少ない小額投資をお勧めしました。商売の場合でも、まだ規模が小さい時は慎重に対処することが必要だからです。しかし、それが軌道に乗りいよいよ大きく発展できる段階になれば、積極的に商売の規模を拡大していかなければなりません。

 

傘にたとえて、畳んでいれば小さいが、いざとなったら開いて大きく使うという「商いは傘のように心得るべし」という、時勢に応じて積極的に拡大するように勧める教訓があります。やはり不動産投資家としてある程度の規模が欲しい場合は、一気に拡大し加速することも必要です。

 

どんな投資でも成功するにはスピードも大切です。そこでひと通り賃貸不動産経営がわかったら、借金も絡めて大きな物件の購入を目指すことも考えるべきです。

 

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