平均年収約657万円…「地方公務員」が資産を増やす3つの方法

公務員だった経験を活かし、資産形成のアドバイスを行っている株式会社EFFORTS代表取締役の吉川大空氏が、公務員の資産形成の方法を紹介していきます。※本連載では、資産運用や不動産投資の専門家が、投資初心者に向けて不動産投資の基本を分かりやすく解説しています。

公務員であっても「給与以外の収入」が必要な時代に

総務省の「平成29年地方公務員給与実態調査結果等の概要」によると、警察官・消防士・公立高等学校、小・中学校の教育職・市役所の職員など、地域に貢献する地方公務員の平均年収は、約657万円となっています。サラリーマンの平均年収の430万円と比較して、220万円も高いのがわかります。給与は、勤務年数によって増えていくといわれていますが、10年前の2007年平均給料と比較すると、約50万円も下がっているのが実情です。

 

つまり、給与は国の経済の変動に影響されるのです。したがった、給与だけを頼るのではなく、今のうちから資産形成をしていく必要があるといえるでしょう。そこで今回は、公務員の資産形成の方法を見ていきましょう。

 

まず、老後資金を作る前に、老後までにどのくらいお金がかかるのか、確認します。下記は人生の「三大支出」といわれています。

 

●結婚資金

●マイホーム(住宅ローン)

●子どもの教育資金

 

ひとつずつ見ていきましょう。

 

(1)結婚資金

最近の日本は晩婚化が進んでおり、なかには一生涯、結婚しない方も珍しくありませんが、一度は結婚を夢にみる方も多いでしょう。結婚式費用は、ホテルウエディングなのか、レストランウエディングなのか、披露宴には何人招待するのかなどで大きく変わりますが、結婚情報誌『ゼクシィ』によると、全国の平均額は1組辺り、約358万円かかるといわれています。

 

しかし、婚約関連の費用(相場:165万円)、式後のかかる費用(相場:73万円)、新生活にかかる費用(相場:72万円)など、結婚式以外の支出も多く、結婚に関連する費用は、合計約500万円以上にもなります。

 

(2)マイホーム(住宅ローン)

賃貸派の方ももちろんいると思いますが、最近の低金利を背景に、購入を検討している方が増えています。注文住宅、分譲戸建て住宅、新築マンション、中古マンション……、マイホームといってもスタイルは様々ですが、平均購入価格は3,000万〜4000万円といわれています。

 

(3)子どもの教育資金

下記のグラフを見ればわかるとおり、一人の子どもを幼稚園から高等学校まですべて公立に通わせた場合、教育費は540万円、すべて私立に通わせた場合、1,770万円にもなるといわれています。さらに大学まで通わせた場合、すべて公立であれば約800万円、すべて私立であれば約2,300万円もかかります。

 

子どもの教育費(出所:文部科学省「平成28年度子供の学習費調査の結果について」)
子どもの教育費(出所:文部科学省「平成28年度子供の学習費調査の結果について」)

 

上記の三大支出のほかに、毎月の生活費(食費など)や光熱費、交通費、雑費など、支出は積み重なっていきます。そのようななかで、豊かなセカンドライフを送るために貯めなければいけない資金は、一説では3,000万円、といわれています。給与だけで3,000万円を貯めていくのは、かなり厳しいと感じた方は多いのではないでしょうか。これからは公務員であっても「給与以外に収入を得ること」を考えなければいけない時代なのです。

金融機関からは「属性が高い」と評価される公務員

収入を増やすといっても、大きなリスクをとるのは考えもの。公務員でも小さいリスクで資産を増やす代表的な方法は、以下の3つです。

 

(1)共済制度

毎月の給与から、天引きで貯蓄をしていく方法です。筆者も消防士だったころ、毎月2万円が天引きされていました。年利1.7%なので、もし共済の口座に100万円があれば、年に1.7万円が増える計算になります。毎月の給与から天引きされるので、無理のない額で始めれば、確実に貯蓄を増やすことができます。こちらは公務員にだけ認められる制度なので、ぜひ利用を検討してみてください。

 

(2)不動産投資

不動産投資とは、他人資本(不動産投資ローン)を利用して不動産を購入し、それを賃貸に出し、家賃収入を得る投資商品のことです。公務員の場合、金融機関からはかなり属性がいいと評価されるので、有利な条件で融資を受けられるケースが多いです。また不動産の管理を管理会社に委託すれば、本業にほとんど影響せずに資産形成が可能です。一度、検討してみるといいでしょう。

 

とはいえ「公務員が副業なんて……」と、不安を感じる方も多いでしょう。また公務員が副業するには、順守すべき規則があります。それは次回、説明していきます。

 

(3)iDeCo(イデコ)

iDeCo(イデコ)とは、「個人型確定拠出年金」いい、簡単にいうと、老後資金を自分で作るためのおトクな制度です。60歳までの間に毎月一定の金額(掛け金)を出して、その掛け金で投資信託や定期預金、保険などの金融商品を選んで運用し、60歳以降に運用した資金を受け取るというものです。

 

安全性は高いといわれていますが、元本保障の金融商品ではありません。元本割れ=損をするリスクはあるので、注意が必要です。

 

[コラム]実例:不動産投資を始めた公務員

不動産投資を始めた消防局勤務のS様の実例を紹介します。

 

■S様のプロフィール

・某消防局、勤務4年目

・男性

・26歳

・未婚(当時)

 

S様は、「保険商品以外で、将来に備えたい」と、公務員の信用を使い、不動産投資をスタートさせました。不動産所得で損益通算をし、住民税や所得税が安くなり、手取りを増やすことに成功。管理は管理会社に委託して、無理なく資産形成ができています。今は結婚もしており、万が一の場合に備え、団体信用生命保険にも加入。奥様に無借金の不動産を残すこともできると、満足しています。

 

 ◆まとめ  

先行きの不透明感が続く日本において、給与以外で収入を確保する「副業時代」が、公務員においても遅かれ早かれ来ます。重要なのは、この事実にいつ気づき、いつ副業を始めるかです。「周りが始めてるから自分も始める」では正直、遅いです。ぜひ、自分自身を守るために、自分の周りを守るために、一歩、踏み出してみてください。

 

株式会社EFFORTS 代表取締役

専門学校卒業後浦安市消防本部に入庁。半年間の消防学校にて、体力250人中1位を記録し、2年目で即特別救助隊(レスキュー隊)に配属。

しかし、もっと上を目指したいと思い、退職を決意し、東京消防庁、政令指定都市の消防局を受けるも、2年連続で最終試験で不合格となる。

そんななか、母校である、大原学園にヘットハンティングされ、公務員の勉強を教える教員として新たなスタートを切る。だが、会社員という組織の一員である縛りに我慢できず、起業に興味を持つ。

現在は株式会社EFFORTS 代表取締役としてFP・資産形成アドバイザーを務める。

著者紹介

連載資産運用のプロが伝授!投資初心者のための「不動産投資」基本ルール

本連載は、株式会社エワルエージェントが運営するウェブサイト「Estate Luv(エステートラブ)」の記事を転載・再編集したものです。今回の転載記事はこちら

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